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安易にインターネット広告を活用するとネットは「失敗」します。【no.1067】

 安易にインターネット広告を活用するとネットは「失敗」します。

 SEO対策、リスティング広告(PPC広告)、アフィリエイト広告・・。一度は聞いたことがある言葉が多いと思います。ネットビジネスをおこなうにあたって、これらの広告を勉強した方も多いと思います。 スタートさせた当初からインターネット広告に頼ると、ネットは「失敗」します。長続きのしないネットになります。

*立ち上げ直後のWEBサイトは新人営業マン

 一般的に広告を活用しないとお客様がサイトにやってこないと思われています。どこかWEBサイトの制作とインターネット広告がセットになっているイメージもあります。

 確かにお客様に自社のWEBサイトの存在を知ってもらうことは簡単ではありません。広告を活用してWEBサイトへのアクセス数を伸ばす方が、手っ取り早い気もします。時間をお金で買えるわけですから、インターネット広告予算を確保する理由も通ります。

 しかし、立ち上がったばかりのWEBサイトは、いわば新人営業マンなのです。

*新人営業マンがお客様にプレゼンしたとしても

 お客様に商品やサービスの提案をしようと、新人の営業マンがオフィスで待っています。そこに広告をかけてお客様候補を集めるのは、果たして正しいでしょうか。新人営業マンがお客様にプレゼンテーションをしたところで、成果は知れています。まずは、自分たちのプレゼン力、提案書作成力を磨いてから、というのが普通でしょう。

 WEBサイトも一緒です。改善を施していないWEBサイトに広告を使ってお客様を集めたとしても、それはザルに水を流しているだけの状態になります。広告を使ってお客様の数を集めれば、もしかしたら成約をいただけるかもしれません。しかし、投資対効果は非常に悪いものであるはずです。

 まずは広告を活用せず、どうやってパフォーマンスを上げることができるかを考える。インターネットの活用はここからスタートしてください。

*まずは広告を使わない前提からスタートする

 当然、新規のお客様を集めるのは容易ではないという話になります。どうすればいまのお客様にもっと利用してもらうことができるか、という発想になるはずです。これがWEBサイト改善のスタートです。新人営業マンがそのプレゼン力と提案書作成力を伸ばしていくような状態です。

 インターネット広告を活用せず新規のお客様を集める方法がないわけではありません。競合のWEBサイトを調査してより深い検索対策をおこなう。コンテンツを増やして情報量からお客様の検索ニーズに応えていく。流行の動画コンテンツとソーシャルメディアを活用して拡散性を強める。これら方法はいくつかあります。

 これらは誰しもが知っている方法です。しかし、大切なのはクオリティです。深さが新規のお客様を集めるのです。そして、広告を活用することでアクセス数という成果を得ることができると、この深堀りが甘くなっていきます。なぜなら、頭を使って深堀りするよりも、広告をかける方が「楽」だからです。

 安易にインターネット広告を活用するとネットは必ず「失敗」します。

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ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。