ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

ネットショップの2017年の売上目標を立てる手順。1【no.1139】

 年末が近づき、来年の売上目標を立てているネットショップも多いかと思います。エイヤっと、期待値の数字を目標に立てるのも良いかもしれませんが、できれば理論的に計画を立てていきたいもの。そこで今回はネットショップの目標設定についてです。

 来年の売上目標を立てる前に、まずやっておきたいのが来年における前年同月、つまり今年の月々の成果の理解です。2017年の1月に対しては2016年の1月、2017年の10月に対しては2017年の10月が前年同月の数字ということになります。

 ネットショップの場合、目標数字で最も重要である「売上」のほかに、「アクセス人数」や「受注件数」「転換率」「客単価」などの成果指標があります。最初に、2016年の1月から2016年の12月までの「売上」「アクセス人数」「受注件数」「転換率」「客単価」をエクセルに入力してみましょう。(現時点で11月と12月の数字は出ていないので、入力欄だけを設けておくだけで大丈夫です)

 この「2016年の1月~12月の主要数値を並べる」ということを実践しただけでも、発見があるはずです。「3月は6月よりも売上が高いのに、アクセス人数は少なかったんだね」とか、「4月と9月は同じアクセス人数だけど、転換率と客単価が全然違うんだね」とか疑問がわいてくるはずです。このエクセルだけでチームでディスカッションをしても様々な視点が生まれると思います。

 2017年の1月の売上目標を立てるには、2016年の1月の売上結果と成果指標が必要になります。ネットショップによっては前月や前々月に発売した商品が売上やアクセス人数などの数字を引っ張っている場合もありますから、2017年の1月を予測するにあたり、2016年1月だけではなく、2015年の12月、2015年の11月のデータが必要になる場合もあります。このあたりはネットショップの運営形態によって気を遣ってみてください。

 前年同月のデータとともに大切なのが、前年同月の売上結果、成果指標に至った「施策/改善」「理由/特筆事項」ということになります。ECMJオリジナルの「実行数値管理表」のとおり、前年同月のデータのほかに、「なぜその数字になったのか。そのために自分たちがおこったことは何か。市場環境の変化としておこったことは何か」を入力していきます。

 前年同月のデータ、前年同月の施策/改善、理由/特筆事項、つまり内的要因と外的要因の入力をしました。次に入力をしたいのが、現時点で決まっているスケジュールです。

 このスケジュールにはいくつかのパターンがあります。

 ひとつはネットショップとしてのスケジュール。例えば、2017年の4月と9月に、春と秋の新作が出る。どんな新作が発売されるかは決めていなくても、ネットショップの2017年4月と2017年9月の「施策/改善」の欄に、「春の新作発売」「秋の新作発売」と入力をしましょう。

 もうひとつは、会社全体でのスケジュールです。例えば、2017年4月と9月の春と秋の新作の発売に合わせて、展示会を開くことになっているとします。こちらはネットショップ単体の企画ではなく、会社全体の企画になるので、会社全体の「施策/改善」としてエクセルに入力をします。

 最後に、市場のスケジュールです。例えば、ショッピングモールでネットショップを出店・運営している場合、ショッピングモールとしての販促企画のスケジュールが掲載されているはずです。楽天市場だと、スーパーセールやお買い物マラソン。メインどころの企画をスケジュールに入力しておいてください。

 つづきはこちら

 

カテゴリー: 0.ECMJコラムALL, 2.Eコマースを続ける, 7.Eコマースのひと工夫, 9.Eコマースこぼれ話

ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。