ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

ネットショップの2017年の売上目標を立てる手順。4【no.1150】

前回のつづきです)

 2017年のネットショップの売上目標を立てる手順として、以下を紹介してきました。

手順1:2016年1月~12月の主要データを記す

手順2:2016年1月~12月の施策/改善、理由/特筆事項を記す

手順3:2017年1月~12月のすでに決まっているスケジュールを記す

手順4:年次売上目標、月次売上目標を設定し、主要数値で割り戻す

手順5:目標達成指標となる主要数値を達成するための、施策/改善を検討し記す

手順6:2017年1月~3月の3ヶ月分の日次スケジュールを作成する

 手順1~手順6までができれば、年次の目標を日次のアクションにまでなんとなくブレイクダウンすることができるのではないでしょうか。「ネットショップの2017年の売上目標を立てる手順」も今回が最終回です。

*年次目標を達成する上で必要な「振り返り」

 年次の売上目標、月次の売上目標、そして達成のための指標数値、日々の施策/改善というアクションが決まったとしても、それが実行されなくては目標の売上は達成されません。また、年次目標や月次目標が「数字として正しかったのか、現実的だったのか、飛躍しすぎていなかったか」も、日々のアクションがきちんと遂行されるからこそ、判断ができるようになります。

 釈迦に説法×100くらいの説法ですが、計画を立てるよりも日々着実に実行を進めていく方が何倍もハードルが高いのです。ここはまず、手順6の日次スケジュールに落とすところから始めなくてはいけません。

 年次目標を達成する上で必要なのは、「振り返り」です。「計画」と「振り返り」。このふたつを積み重ねていくことによって、目標数字も実行プランも適正化していきます。「振り返り」をしたいのは、ふたつのポイントです。ひとつは実行した結果の「数字」の振り返り。そして、もうひとつは実行した「改善/施策」の振り返りということになります。

*自社と市場環境の変化を照らし合わせてスケジュールを見直す

 まずは実行した結果の「数字」の振り返り。こちらは「実行数値管理表」を毎日つけていれば、自然と振り返りができている状態になります。「実行数値管理表」はデイリーでの振り返りをベースにしているので、「週次の数字の振り返り」と「月次の数字の振り返り」の時間を持つと良いと思います。毎週金曜の13時~14時、毎月1日の16時~17時というように、ミーティングの日時を固定化してください。

 もうひとつは実行した「改善/施策」の振り返りです。これは「実行数値管理表」で確認ができる、「原因と結果の因果関係」という意味の振り返りではありません。今回の売上目標を立てたときに、手順6で設定した日次のスケジュールのスケジューリングがはたして適切だったのか否かを判断するためのものです。このスケジューリングの振り返りをして、翌月以降のスケジュールの調整をしなくてはいけません。

 ネットショップの売上目標とその達成指標、また日次にブレイクダウンしたスケジュールはあくまで計画上のものです。思ったよりも数字が伸びることがあれば、思ったより伸びないこともあります。計画を立てることも重要ですが、自社と数字と施策/改善の状況と市場環境の変化を照らし合わせながら、スケジュールを見直していくことがより大切なのではないかと思います。

 ただ、あくまで計画は絶対的なもの。まずは計画に沿うところから始めてください。そうしないと、計画やスケジュールが「良かったのか、悪かったのか」がわからなくなってしまいます。やはり軸を一本持つことが重要です。2017年の目標、ぜひ立ててみて下さい。

カテゴリー: 0.ECMJコラムALL, 7.Eコマースのひと工夫

ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。