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きたれ女性と若者!競馬人気をまくり差せ!競艇場「売上アップ」マーケティング。二十一【no.0731】

 きたれ女性と若者!競馬人気をまくり差せ!競艇場「売上アップ」マーケティング。(前回はこちら

 これまでの競艇場の「打ち手」を検証してこれからの「打ち手」を考えるサンプルとして、戸田競艇場のイベントホールのコンサート・ライブを紹介しました。

*「半分は残し、半分を捨て、また半分を加える」

 コンサート・ライブにおいて、「来場者数のアップ」という軸で「当たったイベント」「当たらなかったイベント」を選別し、以降のコンサート・ライブのスケジューリングに役立てていきます。年間80回のコンサート・ライブイベントの成果数値をすべて検証し、当たったイベント40回、当たらなかったイベント40回に分けます。当たったイベント40回は継続です。当たらなかったイベント40回は終了です。そして、また新しく「過去のデータから想定される当たりそうなイベント」「根拠はないけれど、直観的に当たりそうだと思うイベント」で40回を追加します。これで合計80回になるわけです。

 この成果検証により、「半分は残し、半分を捨て、また半分を加える」という方式を毎年繰り返していくことで、イベントのヒット率は着実に上昇していきます。

 とはいえ、成果の検証が1年のサイクルでは遅いという意見もあるでしょう。もしくは、新しく追加する「過去の履歴から当たりそうなイベント」「直観的に当たりそうだと思うイベント」のスケジューリングをする上での「判断材料」が欲しいという意見もあると思います。基本的には、「やってみて検証」のスタイルは理解できるものの、できれば「やらないうち」から成功に近づけたい、という考えです。人間の気持ちとして当然だと思います。

*成功事例における共通点を「選択条件」にする

 新しくチャレンジすることの精度を上げるためには、同じように過去に「当たったイベント」の共通項を探すのが良いと思います。成功事例における共通点を探し出し、その共通点を「選択条件」として設定してイベントスケジュールを組んでいきます。この「共通点」に関しても、「数値的な判断材料」が軸としてあると、その取捨が明確になります。あくまで「定性的」ではなく、「定量的」な判断で理屈を立てていきましょう。

 例えば、コンサート・ライブのイベントをお願いしたアーティストのツイッターのフォロワー数を事前に調べておきます。ファンクラブがあるならば、ファンクラブの会員数を調べておくのも良いと思います。CDの売り上げ枚数、ダウンロード数なども良いと思います。この事前に調べることができる「数字」と、実際にコンサート・ライブをおこなっていただいたときの「来場者数(イベントホールにこられた方の数で良い)」を比較して、どこに相関性があるのかを検証するのです。

*成果数値が「エビデンス(根拠)」の城を構築する

 ツイッターのフォロワー数と来場者数に相関性がみられるかもしれませんし、ファンクラブ会員数と来場者数に相関性がみられるかもしれません。実は、CDのダウンロード数が来場者数に大きく影響をおよぼしている可能性もあります。これは、実際にイベントをおこない、きちんと数字を残すことでしか確認することはできません。数字を残し続ければきっとそこに「何か」が見えてきます。成果数値が「エビデンス(根拠)」の城を構築してくれるわけです。

 もし、ツイッターのフォロワー数とイベントホールの来場者数に相関性がみられるならば、新しく招待するアーティストとして、ツイッターのフォロワー数が多い方を「徹底して」優先していきます。場合によっては、「エビデンス(根拠)」が揺らぐこともあるかもしれません。1回や2回の検証ではなく、「ツイッターのフォロワー数」と一度決めたら、「徹底して」ツイッターのフォロワー数で取捨選択をおこなっていくのです。

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石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。