ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

すごーーーくわかりやすく、インターネットマーケティングというものを書いていきます。その十九【no.0521】

 すごーーーくわかりやすく、インターネットマーケティングというものを書いていきます。(前回はこちら

 「自社のウェブサイトをたくさんの人に知ってもらいたい!」と考えるとき、ウェブサイトは「半永久的に増えていく」しかし「インターネットを利用する人、その時間」が半永久的に増えていくわけではない。そのことを覚えておいた方がいいかもしれません。ウェブサイトが増えていくスピードは、インターネットを利用する人・利用時間が増えるスピードより遥かに速く進捗しています。

 インターネット広告の選択を考えるときに、もうひとつ頭に入れておきたいこと。それはインターネット広告の配信対象のセグメンテーションについてです。

 リアルの世界でいう「看板広告」のように、インターネットの世界にも「不特定多数」のユーザーを対象にした広告もありますが、インターネット広告の基本はデータ活用によるセグメンテーションマーケティングです。つまり、ユーザーが「どんな検索をしたか」「どんなページを見たか」「他にどんなウェブサイトを利用したか」「そのウェブサイトを何ページ見たか」「そのウェブページを何分間見たか」などによって、広告配信のセグメンテーションを行うことで、その成果を最適化していきます。

 セグメンテーションのわかりやすい例としては、facebook広告があります。facebookはほとんどの方がご存じだと思います。現在、世界でもっとも利用されているソーシャルネットワーキングサービス(SNS)でしょう。このfacebookを利用しているとタイムライン(フォローしている友人・知人もしくはfacebookページの情報が掲示されるところ)やサイドナビ(facebookを見開いた右側の部分)にインターネット広告(facebook広告)が紛れていることがあります。

 SNSに載るインターネット広告に関しては、「広告」という表記を入れなくてはいけないという決まりがあるので、よく見ると、どの情報が友人や知人からの投稿で、どの情報がfacebook広告なのか、簡単にわかると思います。問題は、このfacebook広告がどうやってfacebookユーザーに配信されているかです。ここが広告配信のセグメンテーションということになります。

 SNSにおいて、広告配信をセグメンテーションする元になっているのは、主にユーザーが自分のfacebookアカウントに登録している情報です。生年月日、住んでいる場所、出身校、既婚か未婚か、趣味思考などなど、プロフィールや自己紹介として発信している内容が、実は広告出稿主が「誰にインターネット広告を配信するか」を決めるためのセグメンテーション用データになっています。

 例えば私の場合、facebookのサイドナビには、いつも「早稲田大学OBの転職」というような広告が出ています。「早稲田大学ご卒業の方限定で、年収1,000万円以上の転職先をご紹介しています」みたいな広告です。また、コンサルタント業を営んでいるという情報を登録していることから、「1件100万円以上のコンサル案件をゲットできる方法」なんていうfacebook広告がタイムライン上のしばしば現れます。完全に「余計なお世話!」という感じですが。あと、経営者対象関連の広告も良く出ていますね。

 このように、SNSのプロフィールと自己紹介に登録している情報は、そのまま人間の志向性に関わっている可能性が高いので、個人に対してより「訴求力」の強いインターネット広告を打つことができるというわけです。「皆さんにご案内していますよ」よりも「あなただけにご紹介していますよ」の方がより訴求力が強いですし、阪神が好きな人に巨人の広告を出しても効果の期待値は低い(意味が無いとは言えないですが)わけですから。

 インターネット広告の特徴はデータが取れることです。事業主はユーザーの過去の行動パターンから、サービスを「利用してくれそうな」層をセグメントし、最適な人達にサービスの提案をすることができます。現在、大部分のインターネット広告が「利用してくれそうな」人を絞り出すような「一本釣り」の方向にテクノロジーを進化させています。

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石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。