ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

すごーーーくわかりやすく、インターネットマーケティングというものを書いていきます。二十三【no.0549】

 すごーーーくわかりやすく、インターネットマーケティングというものを書いていきます。(前回はこちら

 これまで顧客(属性)データ、注文(受注)データの説明をしてきました。いずれのデータも、インターネットマーケティングを成長させる上で欠かせないものになりつつあります。今回は最後のひとつ、行動履歴データについて紹介していきます。

 行動履歴データ・・どんなデータかイメージがつかない方も多いのではないでしょうか。顧客(属性)データは「お客様はどんな方なのか」、注文(受注)データは「お客様は何を利用(購入)したのか」のデータです。そして行動履歴データは「お客様はWEBサイトの中をどう動いたか」のデータということになります。

 インターネットの世界では、お客様がインターネット上でどんな行動をしたか、すべてデータとして残すことが可能です。それを行動履歴データとして蓄積し、マーケティング戦略に役立てていくわけです。リアルの世界でもスマートフォンのGPS機能を使って、行動履歴データが取得できるようになってきていますが、インターネットから取得できるデータにはまだまだ及びません。

 例えば、前回の注文(受注)データの解説でも書きましたが、リアルの店舗の場合、「お客様は何を利用(購入)したのか」はPOSシステムを活用して取得・集計・分析をすることができます。しかし、お客様が店内をどう動いたのか、どの商品に目を留めたのか、どの商品とどの商品を比較検討したのか、と考えるとどうでしょうか。そこまでのデータをリアルの店舗で取得するのは難しいと思います。

 ところが、インターネットではこの「ユーザーの行動」データを取得することが可能なわけです。お客様がWEBサイトのどのページから入ってきてどのページに遷移していったのか、つまり「店内をどう動いたのか」がわかります。商品ページの閲覧履歴データを見ることで「どの商品に目を留めたのか」を知ることができます。また、お客様の閲覧ページを分析することにより、「どの商品とどの商品を比較検討したのか」を想定することができます。同一カテゴリの商品Aと商品Bのページを3回行き来した、というように、です。

 行動履歴データを活用することで、「利用(購入)に至らなかった」お客様を分析し、マーケティングすることができるようになります。リアルの店舗では、「利用(購入)した」か「利用(購入)しなかった」かの2つしかお客様を分けることができません。しかし、「利用(購入)しなかった」お客様の中にも、「そもそもWEBサイトにあまり興味がなかった」お客様もいれば、「積極的に比較検討してくれた」お客様もいます。また、「利用(購入)の直前までいったけれども、何らかの理由で利用(購入)をやめてしまった」というお客様もいます。「利用(購入)しなかった」お客様として一括りできるものではないのです。

 ここに行動履歴データを蓄積することの意味があります。行動履歴のデータ分析により、お客様に合わせたマーケティングアプローチをすることができるようになるわけです。また、全く新規の、データ履歴のないお客様がWEBサイトにアクセスした場合も、WEBサイトでの行動から、過去のお客様との近似値を見つけ、よりベターで最適化された提案をおこなうことができます。

 このように、インターネットのマーケティングは、お客様の「一本釣り」を狙うデータベースマーケティングに流れています。そのために重要になるのが、顧客(属性)データ、注文(受注)データ、行動履歴データ、この3つなのです。

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石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。