ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

イーコマース事業の「企画・構築・運用(運営)」を整理する。【no.0117】

 イーコマース事業をスタートするとき、ネットショップの企画・構築・運用(運営)という3つのステップを踏むことになると思います。

 まずは企画のフェイズ。どんなネットショップにするか、どんなネットショップにしたいか。すでにイーコマース事業の母体となるビジネスがある場合は、どのようにサービスをネットで表現するか、という話になると思います。日本の経済状況や人口の増減、トレンドの流れ、イーコマースの市場の動向と競合するネットショップがどんなポジションを築いているか。このあたりを調査しながら、自社のネットショップの切り口や期待値を設定していくわけです。スタートに際して、どこまで深掘りするかは企業の考え方によりそうですが、企画=外部要因・内部要因の洗い出し、「だからやる価値があるんだ!」的な感じだと思って良いと思います。

 次に構築のフェイズ。企画でイメージしたネットショップをスタートさせるためには、どんなソリューションを使った方が良いかの検討です。「レコメンドのアルゴリズムは自社で調整したい」とか、少し飛躍的な例ですが、ある程度細かい販売戦略まで想定して要件を詰めておかないと、何をベースにしてショッピングサイトを構築すれば良いかが決まりませんよね。中小のネットショップであれば、ショッピングモールに出店するのか自社サイトで出店するのか、みたいな話がメインになり、その上で、規模に合わせて受注システムや物流システム、在庫システムを入れていきましょうという流れだと思います。大手のネットショップだと、イーコマースの業務システムを入れた上で、どこにサーバーを持つかとか顧客情報の管理とかセキュリティ環境とか流通状況の把握とかが構築のポイントになりますよね。

 そして、運用(運営)のフェイズ。これ、いつも「運用」という言葉を使うか、「運営」という言葉を使うか、どちらを使えばいいのか迷います。「運用」というと言葉のニュアンスとして、システムを回す感じがしますよね。だから、どちらかというと大手のネットショップのイメージ。「運営」というと人が企画を考えているイメージがあって、中小のネットショップっぽい感じですかね。システムは「運用」であって、ネットショップは「運営」ではあると思うのですが、私自身は最近「運用」という言葉を使うことが多いです。ネットショップを「運営」と思っている方に「運用」という言葉は同義であると通じるのですが、「運用」だと思っている方に「運営」って通じないことがあるんですよね。すでに母体となるビジネスがあって、ネットショップをやっている場合(特にブランド商材とか)、あくまでネットショップは「運用」するものであって、「運営」するという思考はなかったりします。もちろん、ネガティブな意味で言っているわけではないので、あしからず。

 それで、運用(運営)のフェイズです。販売戦略と販売スケジュールを立てて、新商品や追加商品を投入したり、トップページや商品のページにコンテンツを追加/修正していったり、販売戦略に合わせて広告を使ってお客様を集めたりします。もちろん、注文をいただいた後の情報管理や商品の発送、カスタマーサポートでの問い合わせ対応なども、運用(運営)のフェイズに入ってくると思います。その中で、インターネットを介して日々抽出することができるデータを分析することで、ネットショップ業務に対する成果を定量的に判断し、拡大と最適化を効率的に行っていく。この、「定量的に判断する」というところがポイントで、日々の運用(運営)業務自体をすべてマーケティング化できることが、ネットショップのみならずインターネットビジネスの本質であり、成功のポイントですよね。

 そして、弊社、株式会社ECマーケティング人財育成のコンサルティングはというと、この企画・構築・運用(運営)の中で、圧倒的にポイントとしておいているのが、「運用(運営)」です

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ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。