ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

ネットショップの売上ゼロのフェイズを乗り越えるためには。【no.0314】

 さて、土曜日なのでまとめの紹介です。

 今回ご紹介するのは、現在も連載中である「ネットショップの規模別の課題-売上ゼロのフェイズ-」というコラムです。売上ゼロのフェイズからスタートして、現在は売上500万円のフェイズまで進んでいますが、ネットショップの運営課題は、必ずしも売上金額により同じであるとは限りません。同じ売上100万円でも、商材が1点1,000円の健康食品の場合と、1点50,000円の家電とでは、課題の内容が異なります。商品単価や利益率なども含め、ネットショップで取り扱う商材によって、規模別の課題が変わってくるということですね。なので、このシリーズでいう「規模別」に関しては、あくまで目安であると考えてください。ネットショップ専業ではなく、リアルでの知名度があってインターネットに販路を伸ばした会社であれば、さしたるノウハウを持っていなくても、すんなり月商1億円に到達してしまったりするのですから。

・ネットショップの規模別の課題。「売上ゼロ」のフェイズ。 【no.0180】
http://www.ecmj.co.jp/?p=2485

 話はまず、売上ゼロのフェイズからスタートします。これからネットショップを始める事業者さんであれば、当然売上ゼロからのスタートでしょうし、一度ネットショップにチャレンジしたけれど断念してしまった、でもやっぱりインターネットに販路を求めたい、という事業者さんも、ある意味ゼロからのスタートになると思います。

 売上ゼロのフェイズで必要なのは選択です。自社サイトでネットショップを始めるか、楽天市場やYahoo!ショッピングなどのショッピングモールでネットショップを始めるか。ネットショップ専任の担当者をつけるのか、それとも兼任の担当者でスタートさせるのか。もちろん、ネットショップの運営代行サービスにお任せするという手段もあります。そして、ネットショップ運営の業務のうち、どの部分を自社で行い、どの部分をアウトソーシングするのか。

・採用によってネットショップのWeb制作力を補う場合。【no.0181】
http://www.ecmj.co.jp/?p=2717

 ネットショップをスタートさせるときにまず困るのが、ウェブ制作の知識がないことです。アウトソーシングするとすれば、このウェブ制作からということになりますが、採用によって比較的容易に補填をすることができます。また、Eコマースの知識のあるSOHOの方もいますし、クラウドソーシングもありますから、ウェブ制作にかかるコストは段々と下がっていると言えますね。そう考えると、むしろ必要なのは、ウェブ制作ができる人に対して「的確な指示を出せる人」ということになるでしょう。ここは、自分達で試行錯誤してウェブ制作の「原理を知る」しかありません。

・「売上ゼロのフェイズ」本当の課題は、ネットショップを続けられるか。【no.191】
http://www.ecmj.co.jp/?p=2794

 ネットショップで売上がゼロの状態のときほどむなしいことはありません。ネットショップの運営では、お客様からの注文が無い限り、お客様と触れる機会はほとんどありません。もちろん、カスタマーサポートに問い合わせの電話やメールが届くことはありますが、お客様と面と向かって接することはまずないでしょう。実店舗であれば、たとえ注文に至らなかったとしても、お客様とコミュニケーションを取ったり、横目でお客様の反応を見たりもできますが、ネットショップでは不可能です。

 売上ゼロのネットショップの運営は、視界のない、暗闇のレジの前にポツンと立って、商品をアピールしているようなものです。いつ、誰が何を見ているか、まったくわからない、でも運営をしなくてはいけない。本当につらい仕事です。果たして意味があるのか?と疑問を持ったりします。しかし、どうせ無駄だろうとレジの奥に戻ってしまったら、その時点で、ネットショップは終わりです。そして、ほとんどの人がここでネットショップを終えてしまっています。

 売上ゼロのフェイズの本質は、「何があろうと継続すること」。これしかありません。

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ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。