ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

目指せゴルフ場の勝ち組。市場縮小に勝つマーケティング。四 【no.0081】

 目指せゴルフ場の勝ち組。市場縮小に勝つマーケティング。四回目です。

現在のゴルフ場の「リピート数」はどれくらいの数字なのか!?

 前々回のコラム「戦略の背骨をつくろう」。前回のコラム「成果の指標を設定しよう」。以上に続いてのゴルフ場再建ステップです。

 まずゴルフ場の売上をあげるための成果指標です。「アクセス数」「新規顧客」「引きあがり率」「リピート数」「リピート率」「プレー売上」「飲食売上」「グッズ売上」8つを上げました。しかし、これでは検証項目として多すぎます。まずは1つに絞りましょう。1つの成果指標を追うことができて、2つの成果指標を追うことができる。2つの成果指標を追えて、3つの‥という感じです。この8つのうち、最初に手をつけたい項目として「リピート数」を考えました。

 施策のアイデアを考える前に知っておきたいこと。それは、現在の「リピート数」がどれくらいかです。リピートの引き上がりは、1回目から2回目、2回目から3回目・・と段階があります。まず「リピート数」の定義として、2回目以上の利用者を指すことにしましょう。おそらく1回目から2回目の引き上がりが最も難しいと思われます。3回目以上ではなく「いかにやはり2回目を」でしょう。

ゴルフ場の2回目以上の利用者の推移を12ヶ月分出す

 まず、2回目以上の利用者の推移を12ヶ月分出します。1月10名、2月15名、3月12名、4月20名というように。取得する数字は「組数」ではなく、「人数」がいいですね。純粋に2回目以上の人の数を取りましょう。「そんなデータねぇよ!」と、早くも詰まってしまうゴルフ場があるかもしれません。紙の履歴をひっくり返してやってください。後々のことを考えたら、ついでにデータ化しておいた方がいいですね。

 あくまで「データを取って、毎日カイゼン」です。データを取得する仕組みがなければ、アナログな形でも業務に入れるしかありません。面倒ですが、やるしかありません。ここで根を上げていてはマーケティングは終わりです。再建の余地はありません。

目標はまず「意志で」達成ができるレベルから設定していく‥!

 まず12ヵ月分の2回目以上の利用者の推移を出します。次にやることは前年同月の110%の計算です。「リピート数」の前年同月が10名であれば11名、15名であれば17名です。これが次の目標になります。えっ!?低いって!?最初はこんな感じでいいのです。伸びが早ければ、目標を上方修正すればいいだけなのですから。そもそも自信を持って乗ってくれば、目標がなくても前進するようになります。いきなり高い目標を設定しても達成されません。少し高い目標で「意志で」達成できるくらいがまずはいいんです。

 もちろん、赤字でこのままいくと倒産するかも!?という状態であれば、「最低でもリピート数が月30名までいかないと‥!」というのはあるでしょう。もしそこで30名に目標を設定したとしても、まず達成はできないです。だって、それができるならばなぜ今までやってこなかったんだ、っていう話ですから。目標が現実的でなさすぎて思考停止してしまいます。「ピンチを招いた自分が悪い」と諦め、時間をかけて戻していくしかありません。きっとどこかでいきなりジャンプアップできますから。

 続きはこちら。
目指せゴルフ場の勝ち組‥!市場規模縮小を生き抜くためのデータマーケティング【五章】

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カテゴリー: 0.ECMJコラムALL, ゴルフ場シリーズ, 連載

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石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。