ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

網を広げ、網の目を工夫してお客様に見つけてもらう。【no.0200】

(前回のブログを読まれていない方は、まずこちらをお読みください)

 前回のブログでは、ネットショップ規模別の課題「売上10万のフェイズ」として、ECの理解というポイントについてお話しました。インターネットビジネスは、「ネットショップ←お客様」ではなく、「お客様→ネットショップ」だという原理原則を理解した上で、2つめのポイント「ネットショップのアクセス増」、つまり集客という課題にいかにして向き合うかという話です。

 集客・・インターネットビジネスの立ち上げにおいて、いの一番に課題として上げられ、そして最も頭を悩ませる課題です。これが簡単にできるようならば、誰も苦労しないですよね。特に、サービスがまだ軌道にのっていない時期は、ネットショップを運営しているだけ赤字の状態が続きますので、集客に対してナーバスになることと思います。どうやったらお客様に自分のネットショップを知ってもらえるんだ、と。

 すでにリアルにビジネスの母体があり、インターネットに進出する場合は、ブランドが認知されているので、直接ネットショップや商品を探してもらうことができます。これなら初期段階でのネットショップへの集客は安泰ですし、母体のビジネスを頑張れば頑張るほどウェブサイトへの集客力がアップすることになります。

 さらに有利なのは、母体となるサービスである程度の顧客リストを持っている場合。商品の購入やサービスの利用ではなくとも、イベントへの参加であったりサンプルの請求、カタログ配布の登録などで顧客リストを持っていれば、ネットショップ開設のお知らせとして、見込みのお客様をインターネットに誘導することができます。とはいえ、こんな条件が揃っている会社はなかなかないですよね。

 インターネットのビジネスに取り組むとき、ほとんどは、インターネット専業としてこれからビジネスをスタートさせる会社か、母体となるリアルのビジネスには取り組んでいるがさしたるブランドがあるわけでもない会社か、母体となるリアルのビジネスをこれまでBtoBでやってきたためインターネットを使ってBtoCの直販を始めたい会社かの、3つのパターンのどれかです。いずれのパターンにせよ、ネット上から新しいお客様を取ってこなくてはいけないわけですね。

 では、「売上10万のフェイズ」でネットショップのアクセスを増やす具体的は方法です。

 1つは、とにかく販売商品の数を増やすこと。「お客様→ネットショップ」の理論を実現するために、取扱い商品を増やして、お客様の検索にヒットする可能性を高めることができます。もう1つは、お客様を絞り、対象となるお客様にマッチした検索キーワードを埋め込むことです。インターネット上に、まず網を広げ(商品数を増やす)、さらに網の目を細かく(顧客を絞る)していくわけです。これによって、商品を検索するお客様に、自社のネットショップを知ってもらえるようにしていきます。

 もちろん、ただ闇雲に販売商品を増やし、思いつくままに検索キーワードを入れておけば良いわけではありません。ポイントはネットショップの運営にあります。販売している商品のうち、どんな商品がより見られているのか、どんな検索キーワードからネットショップにアクセスしている人が多いのかをデータを使って分析していきながら、どこに網を広げ、どんな網の目ならばよりお客様にアクセスしてもらえそうか、ネットショップに追加/修正を加えていきます。これが正攻法。

 他には、ハードルと効果は工夫によってまちまちですが、ブログ(テキストを増やす)やSNSの運用、商品開発とプレスリリースなどがあり、上記含め「お金をかけず、時間をかければできる方法」にひと通りチャレンジした上で、インターネット広告を活用することをおすすめします。ちなみに、この場合のインターネット広告の活用は、このブログの最初の例、マーケティングとしての広告活用になるので、こちらも理解しておいてください。

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カテゴリー: 0.ECMJコラムALL, 6.Eコマースの悩み, 7.Eコマースのひと工夫, 8.Eコマースの集客

ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。