ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

数字を把握しながら、マーケティングの行動習慣を変える。壱 【no.0097】

■1日の中での数字の流れを把握する行動習慣とは‥?

 毎日数字を取る。そして、毎日数字の変化を見比べる。数字の流れを把握する。数字の動きに対して、どんな施策が影響を及ぼしているかを知る。どんな施策を行えば、数字に影響を及ぼすかを考え、実践する。これが、あるべきマーケティングの姿であり、どんなビジネスにも通用する原理原則であること。さらに、この原理原則をいかにして続けて、習慣化していくか。これが弊社、ECマーケティング人財育成のコンサルティングの根幹であることは常々、こちらのブログで書かせていただいているとおりです。

 ネットショップの運営を改善していくにあたって、毎日数字を取ることが基本であるのは変わりませんが、日単位での数字の流れを把握するだけではなく、1日の中での数字の流れを把握することも、マーケティングの行動習慣において重要です。はい、意味がわかりづらいですね。以下で解説していきます。毎日数字を取ることに慣れてきたら、1日の数字の流れも把握できるようにしていきましょう。解説はネットショップの運営を例にして書いていきますが、どの仕事にも活用できることなので、「自分のビジネスだったらどう使えそうか?」を考えながら、読んでみてください。

■注文メールを活用して、流れを把握する方法‥!

 ネットショップを運営していく場合、1日の数字の流れとして把握しておきたいのは、「注文件数」の動きです。この注文件数の流れを把握するために活用したいのが、ショッピングカートから落ちてくる注文メールです。必ず注文メールが全スタッフのメールに落ちてくるように設定しておいてください。その上で、注文メールを振り分けるメールフォルダの作成と、メッセージルールの設定を行います。ここは単純に、メーラーの設定です。これで、注文メールがほぼリアルタイムに確認できる状態が整いました。

 ご存じの通り、ネットショップは24時間営業です。朝、9時なのか10時なのか、会社によってスタッフの皆さんの出勤時間が異なると思いますが、前日の退勤から当日の出勤までに注文のメールが溜まっているはずです。朝、スタッフの皆さんは出勤と同時にメーラーを立ち上げ、注文メールを全て既読にします。そして、当日の0時から出勤時間までに、どれくらいの注文メールが落ちているかを数えます。これは特にエクセルにつけるのではなく、頭の中で「20件」などと記憶するだけで大丈夫です。この作業のポイントは、1人1人が自分でやること、毎日やること、同じ時間にやること、この3つです。この3つが叶っていれば問題はありません。

■まずは「注文の動き」に疑問をもつことが大切‥!?

 メーラーは常に立ち上げておきます。注文メールが落ちてくるたびに、メールを空け、未読の注文メールを作らないようにします。メーラーはできるだけ頻繁に確認した方が良いので、パソコン作業の合間にメーラーを確認する癖をつけると良いですね。マメにメーラーを確認し、新しい注文メールが落ちてきたら、すぐ確認すぐ確認の習慣をつけていきます。普段は、「1日合計●●件」というような形で、まとまった数の注文件数を把握するだけかもしませんが、これをやることで、「いつお客様が購入してくれているのか」をリアルに感じることができます。

 ポツポツと注文メールが落ちてくることもあれば、一度にたくさんの注文メールが落ちてくることもあるはずです。注文メールの落ち方を見続けることで、注文の動きに疑問を持つことが自然にできるようになります。いきなりたくさんの注文メールが落ちてきたなら、メールマガジンを流したのかもしれませんし、テレビで商品が取り上げられ検索が一気に跳ね上がったのかもしれません。要因は、内的なものと外的なもの様々あると思いますが、日々注文メールの流れを見ておかないと、要因に気づくことはできませんし、要因のインパクトを肌感覚で判断することもできません。まずは、注文メールの流れを見ること、ぜひ1ヵ月やってみてください。

 把握しておきたい1日の数字の流れはもうひとつあります。

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ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。