ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

すごーーーくわかりやすく、インターネットマーケティングというものを書いていきます。その三十一【no.0605】

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 「リアルのデジタル化」が進んでいます。これまで、リアルの世界では取得することができなかったデータが、テクノロジーの進化により取得できるようになっています。データ分析・データ活用こそが、リアルのマーケティングを成長させる上での最重要ポイントになってきているのです。

 リアルのデジタルマーケティングを行う上で、今後ポイントになるのは「アクセス人数」の取得ではないかと思います。Eコマース事業、WEBサービス事業を行っている会社なら、「アクセス人数」は当たり前のように知っている項目だと思います。「なんだ、アクセス人数か・・」と呆れるところではありません。なぜなら、リアルの世界では「アクセス人数」を取得することができないわけですから。

 インターネットマーケティングの「アクセス人数」という、こんなシンプルなデータが、リアルのマーケティングではまだまだ活用されていないのです。

 活用されていない理由は、「アクセス人数」を取得するためのシステムが整っていないことにあります。一部の超大手企業であれば、自社独自にリアルの「アクセス人数」を取得するシステムを開発することができます。しかし、中小零細企業はもとより、大手企業でも、「アクセス人数」を取得するシステムは開発できていませんでした。昨今、やっとその仕組みが整ってきたところです。

 インターネットマーケティングでは、「WEBサイトにアクセスしたけれど、サービスを利用しなかった人」をマーケティングの改善指標として活用することができます。これは、超大手企業だけにしか、大手企業だけにしか使えないデータではなく、中小企業・零細企業を含めた、インターネットマーケティングを行うすべての事業者が活用することができるデータです。

 リアルの世界では、「ショップにアクセス(来店)したけれど、サービスを利用しかなった人」をマーケティングの改善指標にすることができませんでした。例えば、テーマパーク(遊園地)や鉄道など、「入場=即サービス利用」に繋がるビジネスは別です。入場者数をそのまま「アクセス人数」としてカウントすることができます。

 しかし、リアルのほとんどのビジネスは「アクセス人数」を取得することができません。サービスへの来店数が非常に少ない店(例えば、高級ジュエリーショップ)などは、お客様が来店した毎に手元でカウントをすることができるでしょう。しかし、ほとんどのお店、コンビニやスーパー、レンタルビデオ店などでは、「ポッと入店してきて、サッと出ていった」お客様をカウントするのは不可能です。店員さんもそこまでヒマじゃないでしょう。

 このリアルの「アクセス人数」を取得する方法はいくつかありますが、代表的なものは「顔認証」のシステムでしょう。入店時にお客様の顔をカメラで撮ることで、「1日に何人のお客様が来店したか(=アクセス人数)」だけではなく、「1ヵ月のうちに同じお客様が何回来店しているか(=リピート回数)」などのデータ取得することができます。ただし、防犯以外の映像の活用になりますから、法規制的にOKが出れば、です。

 「顔認証」の技術は飛躍的に進歩をしているようです。全てのテクノロジーは標準化していきますから、技術が進化すれば、簡単に廉価でシステムを導入することが可能になるでしょう。超大手企業だけではなく、大手企業、中小企業、零細企業、街の個人事業主のお父さんまで、リアルの「アクセス人数」を改善指標にしてマーケティング活動ができるようになるわけです。そこまでいってこそ、本当の「リアルのデジタル化」でしょう。

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ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。