ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

Eコマース事業の成功のために知っておきたい「戦略の軸」【no.0789】

 ネットショップの運営には7つの業務があるということを以前のブログでご紹介しました。業務は戦略に基づいておこなわれます。目的があり、戦略があり、そして目的を具現化するための業務があるわけです。

 今回は、Eコマースの戦略の軸について解説していきます。

1.顧客像(ペルソナ)の設定
 Eコマース事業をスタートするときにまずは「どんなお客様を対象にするか」をイメージしておくことが大切です。性別・年齢・年代・趣味嗜好・性格・職業・年収・居住地などの観点から「顧客像(ペルソナ)」を設定していきます。「顧客像(ペルソナ)設定」の考え方や価値は重点ポイントなので、別途ブログで紹介します。

2.お客様に「知ってもらう」
 ネットショップを立ち上げても、その存在がお客様に知られなくてはWEBサイトに来店することはないですし、商品を購入してもらえることもありません。お客様がどんなきっかけでネットショップを見つけてくれるのか、お客様がどんな方法で自社の商品を探すのか、を考え認知の手を打っていきます。ネットではソーシャルメディアやブログ、お金がかかるものだとインターネット広告。リアルでもDMやポスティングなどを活用して認知を高めることができます。

3.お客様に「興味を持ってもらう」
 ネットショップを認知してもらうことができたら、アクセスしたお客様に「興味を持ってもらうためには?」を考えます。「ここは自分のためにあるネットショップだ!」と思ってもらうためにはどうすればいいでしょうか。WEBサイトのデザインやレイアウト、商品の探しやすさ・カテゴリ分け、季節性などサイトの中身に手を打ちます。

4.お客様に「注文してもらう」
 ネットショップや商品に興味を持ってもらえたら、やっぱり購入をしてもらいたいものです。ネットショップ(運営している会社)を信用し、安心して購入いただくためにどうすればいいかを考えます。決済や物流の選択肢の豊富さがポイントになる場合もあります。付加価値の高いサービスを提供していたとしても、システムが使いづらかったりわかりづらかったりするとお客様に注文してもらえません。

5.お客様に「リピートしてもらう」
 マンションや戸建のような特別な商材でない限り、新規顧客だけで成り立っている商売はありません。商売はお客様に何度もリピートしてもらうことによって利益が生まれていきます。年間の販売スケジュール・販促スケジュールを立てたり、よりパーソナライズ化した情報を提供したり、提案方法に工夫をほどこしてリピーターになってもらいたいものです。

6.お客様に「口コミしてもらう」
 商売の究極はお客様がお客様を呼んでくれる仕組みがつくれることでしょう。何も「あそこのネットショップで買ってみれば?」と直接的に宣伝をしてもらうことだけが口コミではありません。お客様とのコミュニケーションやネットショップのストーリー、ブログでの継続的な発信、飛びぬけた一点突破のサービスなどで「お客様にポジティブな噂をしてもらう。話題にしてもらう」ことができれば、それが「口コミ」といって過言ではないでしょう。もちろん、リアルの場でもソーシャルメディア上でも結構です。

 以上、Eコマース事業の戦略の軸について紹介しました。この1~6が背骨となりネットショップの運営業務が生まれているとイメージをしてください。特にネットショップの場合、実店舗のように「自然に目に留まった」ということがありえないのと、半永久的にネットショップの数は増えていきますから、「顧客像の設定」と「お客様に知ってもらう」の比重を高めに持つことが吉です。

 おわり。

 

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ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。