ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

商品企画の「商品の横展開」におけるふたつの狙い【no.1235】

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 「ヒット商品の芽」を改善とデータ分析から探していきます。

「ヒット商品の芽」があらわれる頃にはきっと最初の月商100万円は突破できているのではないでしょうか。この「0→1」がネットショップの運営においてもっとも大変なフェイズです。

「ヒット商品の芽」を作ることができたら、「ヒット商品の芽」をヒット商品、大ヒット商品に育てていきます。このフェイズで活躍してくれるのが「広告」ということになります。月商100万円を突破した「0→1」の段階で広告戦略の登場です。この時点で「ヒット商品の芽」をつくれているわけですから、ネットショップの「商品力×提案力=販売力」もかなりレベルが上がっているものと思います。

 「ヒット商品の芽」に広告を当てることで、売上にレバレッジをかけていきます。

「商品力×提案力=販売力」が十分にある「ヒット商品の芽」はアクセスを集めれば集めるほど「ヒット商品」「大ヒット商品」に成長していくはずです。

インターネットの世界は総取りの世界です。売れる商品は露出がさらに強くなり、さらにお客様の目が集まるようになります。そうすると、さらに商品は売れていきさらに露出が強くなります。もっともっとお客様の目が集まるようになります。これがインターネットの正のスパイラルです。ここにハマれば、ネットショップの売上は月商100万円から月商300万円、500万円と思ったより早いスピードで成長していきます。

「ヒット商品の芽」を育てていくのと同時におこなっていきたいのが、次の「ヒット商品の芽」候補をつくることです。まずは「ヒット商品」の横展開。「ヒョウ柄のショルダーバッグ」がヒットしたならば、同じ柄の「財布」、同じ柄の「リュック」というように展開をしていくのです。商品企画に当たりはずれが常に伴う中で、「商品の横展開」は比較的外れない戦略になります。

ここにはふたつの狙いがあります。ひとつは「ヒョウ柄のショルダーバッグ」と「ヒョウ柄の財布」の関係。これはヒット商品である「ヒョウ柄のショルダーバッグ」を買ったお客様に、「ヒョウ柄の財布」をセットでアレンジしてもらおうという狙いがあります。なので、メインとするのは「ヒョウ柄のショルダーバッグ」を買ったお客様へのリピートの提案ということになります。

もうひとつ、「ヒョウ柄のショルダーバッグ」と「ヒョウ柄のリュック」の関係です。「ヒョウ柄のショルダーバッグ」がヒットしているわけですから、この場合の「ヒョウ柄」のデザインが当たっていると見ます。これは「ショルダーバッグはいらないけれど、リュックなら必要」というお客様への提案です。商品は「デザイン×機能」ですから、「デザイン」を残しての「機能」のアレンジということになります。もちろん、「ヒョウ柄のショルダーバッグ」を買ったお客様が「デザイン」をとても気に入ってくれ、「ヒョウ柄のリュック」を買ってくれる可能性もなくはありません。

あくまでポイントはネットショップの「ヒット商品」である「ヒョウ柄のショルダーバッグ」を買ったお客様が「次に何が欲しいのか?」を考えること。そしてもうひとつは、一番の自信作である「ヒョウ柄のショルダーバッグ」を買わなかったお客様が「こうだったら買うのに」はどのポイントにあるのかを考えること。このふたつです。

「ヒョウ柄のショルダーバッグ」を「ヒット商品の芽」から「ヒット商品」に、「ヒョウ柄の財布」と「ヒョウ柄のリュック」にリピートと新しいお客様の反応を求めます。ネットショップは「0→1」のフェイズから「1→100」のフェイズに入っていくはずです。

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石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。