著者:石田 麻琴

「これをしちゃいけない」はあるが、「これをすればいい」はない。【no.0331】

(2014年のコラムのリライトです)

 ネットショップ運営者のときの話。(前回はこちら

 広告の掲載回数は、一見、ショップ側では全くコントロールができないのですが、表示率を気にすることで、少しでも回数を増やせる可能性があります。Yahoo!ショッピングの担当さんとの政治的な関係も重要でした。広告の掲載回数のような、いわば「外的な要因」でも、ちょっとした「気づき」を感じ、「工夫」を施すことで、「やらないよりは」もしかしたら「パフォーマンスを上げられるかもしれない」状態に近づけていけるのです。こういう本当に小さな「1%1%の改善」が、最後の勝ち負けを左右すると信じて対処をしていました。

 そして、広告の効果を最大限高めるため、掲載回数を増やすのではなく、広告のクリック率を上げるための工夫もしていました。Yahoo!ショッピングのトップページに表示される広告である「サウスセンター」を入稿するたびに、「どんな画像を載せて、どんなテキストを載せて」「掲載回数、クリック数、クリック率、CPCがいくつだったか」を毎回欠かさずエクセルにつけていました

 クリック率を高めるために必要なのは、Yahoo!ショッピングのトップページに表示させる「画像」と「テキスト」の工夫です。わずか「60px×60px」という正方形の小さなサイズ(ちなみに、「px=ピクセル」で画像の大きさの単位です)、わずか「24byte以内(大文字で12文字以内)」という短い文章の中で、いかに工夫を施して、効果を1%1%上げていくことができるか、です。

 ネットショップ運営のご相談を受けるとき、今でも「どんな画像にすればいいですか?」と質問を受けることがあるのですが、そこに正解はありません。「わかりづらい」「加工がおかしい」「ぼやけている」など、「これをしちゃいけない」はあるのですが、「これをすればいい」はやっぱりないんです。だから、トライ&エラーを繰り返しながら、最適な広告画像、最適な広告テキストを探していかなくてはいけません。

 実際に、毎週、このサウスセンターの広告に出稿していたとき、毎回少しずつ画像に新しいアイデアを取り入れて「変化をつける」ようにしていましたが、「この画像、めちゃくちゃクリックされるんじゃないか!?」と自信があっても、改善前の画像に比べてクリック率が悪かったりしました。そんなもんなんです。「何がいいのか」なんて、やってみなければわかりません

 そんな感じで、毎回、入稿する画像とテキストを少しずつ変え、(大文字12文字以内という制約の中でテキストを変え続けるのは結構つらい)、1週間後にその結果をオンラインレポートで見る、ということを繰り返していました。そして、ある週のことです。CPC(クリック単価:広告金額÷クリック数)で12円という、それまでになかったとんでもない結果が、突然出ることになります。

 それまで、サウスセンターの広告を10回以上続けて、広告に出稿するバッグの画像(広告でバッグを売っていた)も、物撮りの写真にしたり、モデルさんが持っている写真にしたり、バッグの色違いの写真を載せてどのカラーが最も効果が高いかを調べたり、キラキラの装飾をつけたり、様々な試行錯誤を繰り返してきました。その結果、ついにCPC12円までたどりついたのでした。果たして、その画像はどんな画像だったというと・・(画像を持っていないので、文字の表現で失礼)

 「60px×60px」の正方形を「3列×3行」の9分割にし、同じバッグの色違いのカラーで、9つのマスを埋めたような画像でした。テキストは、「9色から選べるバッグ」みたいな感じだったと思います。この、バッグの9つのカラーを一度に載せるという画像の見せ方は、それまでのEコマースの広告の見せ方としてはなかった手法でした。今ではメチャクチャ一般的な広告画像の見せ方のひとつだとは思いますが、あれを最初にインターネット広告でやったのは、間違いなく私です!(自負)

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2 コメント

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