著者:石田 麻琴

コンサルタントが教える!Eコマース成長の法則。38【no.1926】

 前回コラム(no.1925)のつづきです。

 「コンサルタントが教える!Eコマース成長の法則」というテーマで連載をしています。前回は、「市場ニーズと市場規模の判断方法」についてご紹介しました。今回は「定例のマーケティング会議をつくる」についてお話します。

 Eコマース事業を着実に成長させるためには、それなりの時間とお金というリソースを投下しなくてはいけません。ここまでの連載で書いてきたとおり、「お金を投下する」という判断についてはできるかぎりデータを活用して、ある程度の「勝ち筋」が見えてからというEコマース運営を推奨していますが、その分「勝ち筋」を見極めるための「時間の投下」をおこなうことになります。時間とお金、どちらを選ぶかということですね。両方選択せずの成長はありえません。

 リソースの投下を最適化、最大化するために必要なのが定例のマーケティング会議です。Eコマース事業の成長のため、目標と現在地の距離を確認し、施策の振り返りと次の改善施策を検討する定期的な時間が必要です。ここでのポイントは「定期的」という部分であり、実は会議の内容よりも「定期的」という部分が重要です。「できるとき」「時間があるとき」「思いついたとき」に会議をするようではいけません。定例会議をマーケティング活動のマイルストーンにして、行動変化の機会にしていきたいのです。

 そういった点では、大切になるのは「定例のマーケティング会議の時間を決める」ことです。まずは定例会議の時間を決めてしまいましょう。おすすめなのは火曜日の午前もしくは午後の1時間です。1週間のはじまりといえば月曜日ですが、Eコマース事業の場合、週末の受注処理・発送処理・お客様対応を月曜日に対応しなくてはいけないので、月曜日の業務量が多くなります。また、月曜日は祝日や振り替え休日になる機会も多く、そのたびに定例会議をリスケしていると会議自体の習慣化が難しくなります。「今週はできなそうだから来週でいいか」などとなると、その時点で「定期的」の原則が崩れてしまうのです。

 定例のマーケティング会議で確認する内容はシンプルです。

 まずは目標数値と現在地を確認すること。Eコマース事業として設定している年商と月商(無い場合は設定するのが良いと思います)そして現時点での目標数値に対する進捗率を確認します。仕事の成果の評価というのはこの「目標数値」を基準にして判断することになります。目標数値を超えているならば極端にいえば現状の良い状況を継続していけばいいですし、目標数値を超えていないならば「ではどうするか?
」を考えれば良いだけです。目標数値を超えているのにも関わらず、お尻を叩き続ける経営者や責任者がいますが、であればまず目標数値を上げた方が良いです。

 そして全体のスケジュールの管理。中長期的にテーマになっている課題の進捗の確認、前回の定例会議で挙がった決議事項(宿題)の進捗の確認です。課題の解決が必要であるにも関わらず、進捗が滞っている場合、そのボトルネックになっているのは何なのか、他の方法で解決はできるのか、などを議論して宿題を再設定、スケジュールを書き換えます。ここで大切なのは、決まったことを「決定事項」として書き残すことです。決まったのか決まってないのか、誰がいつまでにやるのか、アイデアが浮かんだだけで終わってしまう会議が多いですが、それはもったいない時間です。

 さらにデータを見ること。日々の改善施策とその成果であるデータを確認し、原因と結果の因果関係を整理します。ECMJコラムでしばしば説明している「内的要因と外的要因」の整理はここでおこないます。データに対しての「原因」の情報を収集し整理することで、次におこなう(おこなった方が良いと思われる)改善施策が見えてくるはずです。