著者:石田 麻琴

数字の変化には、必ずどこかに「理由」がある。【no.0297】

(2014年のコラムのリライトです)

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 さて、翌週の売上会議です。

商品を増やすことしかしていなかったのに・・

 薄々感じていた、というか毎日売上の数字を取っていましたので、この1週間で売上の水準が上がっているのは明らかでした。前週まで、週15万円~20万円の売上をウロウロしていたのですが、この週の売上は40万円。大量に商品を購入したお客様がいたわけではなく、高額帯の商品を購入したわけでもなく、純粋に注文件数が増えての売上アップです。

 「1週間、商品を増やすことしかしていなかったのに、まさか・・」そんな気持ちでした。「次の1週間も、さらにペースを上げて商品を増やしていこう」と思うのと同時に、「たまたま売上がアップしただけかもしれない。商品を増やせば増やすほど売上がアップするなんてあり得ない」という疑念もありました。ちなみに、この週の売上会議では、社長は特に何も私には言いませんでした。もしかしたら、ひと言、「続けてごらん」みたいなことは言われたかもしれません。

売上がアップした要因は販売商品数を増やしたから

 翌週は、さらに商品を増やすペースを加速し、ネットショップの販売商品数は、500商品から600商品、750商品、900商品と増えていきました。社長と約束したYahoo!ショッピングのネットショップを任せてもらうことの条件が、「いまの仕事を続けながら」ということだったので、受注の管理、発注と入荷の管理、取引先との交渉、発送データの管理、モバイル店のサポート等々をやりながら、余った時間を見つけては、商品を増やし続けていました。あと、この時期は採用面接も担当していたんですよね。入社して半年で新卒採用の担当をやっていました。(とにかく、人が足りなかった・・)

 不思議なことに販売商品を増やせば増やすほど、売上はあがっていきました。週20万円ほどの売上だったのが、次の週には40万円の売上になり、その次の週には60万円になり、さらにその次の週には80万円になりました。自分でも謎でしたが、売上がアップした要因は「ネットショップの販売商品数を増やしたから」しかありませんでした。だって、やっている仕事は、「ネットショップの販売商品数を増やすこと」だけでしたから、他の原因は考えられませんでした。

 12月には、ネットショップの売上が、週100万円に迫るほどになっていました。週の売上会議で社長は、「Yahoo!ショッピング店ももうすぐ週100万円突破だね」とだけ言いました。やはり、週100万円を売るのは、いちネットショップの責任者としてひとつのマイルストーンだと思っていたので、社長が私を店長として認めてくれたような気がして、その言葉がすごく嬉しかった記憶があります。

数字が変化するのには、必ずどこかに「理由」がある

 このネットショップ運営者時代の経験で言いたいのは、「販売商品数を増やすと売上があがるよ」ということではありません。もちろん、ネットショップの商品数を増やすことは、Eコマースの戦略における、ひとつの重要なポイントではあります。しかし、ただ盲目的に商品数を増やすことが成果を生み出すわけではないですよね。

 ここで伝えたいことは、「成果には必ず理由がある」ということです。そして、その「理由」は、全てが同じように成果に影響を及ぼしているわけではない。「より成果に影響を及ぼしている理由は何か?」を考えながら、仕事をすることが大切だということです。この経験をするまでは、日々ルーチンの仕事をしている中で、どこかで突然売上があがっていくものだと思っていました。どこで上がるのかはわらかないけれど、偶然にどこかで。しかし、数字が変化するのには、必ずどこかに「理由」があるんです。それを学びました。

 これが、私の人生を変えた出来事です・・が、話はこれで終わりません。この翌年の4月、さらに自分を飛躍させる出来事が待っているのでした。

 それは、ある日、突然起こりました。小さな小さな、もしかしたら誰も気づかなくて通り過ぎてしまうような、そんな出来事でした。

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