著者:石田 麻琴

新設のYahoo!ショッピング広告の取捨選択の方法【no.0338】

(2014年のコラムのリライトです)

 ネットショップの運営者のときの話。(前回はこちら

 もう少し広告の話を続けます。

 2007年の11月だったでしょうか。Yahoo!ショッピングの広告に出稿して、なんとCPC4円の成果をあげたことがありました。1人のお客様に広告をクリックしてもらうのに、わずか4円しかかからないという計算です。それまで、Yahoo!ショッピングのサウスセンターという広告でも、改善に改善を重ねてCPC15円という数字でしたから、CPC4円というのがいかに飛び抜けた数字かが、わかると思います。CPC15円でも、ショッピングモールの広告としては満点に近い数字ではあるんですけどね。

 そのCPC4円を記録した広告は、Yahoo!ショッピングに新設された広告でした。お客様がYahoo!ショッピングの検索バーに検索ワードを入力し、検索ボタンを押した後に、検索結果の横に出てくる広告です。トップページから商品カテゴリを下がっていった最下層の商品一覧のページにあった広告が、検索結果のページにも表示されるようになった。そんな広告でした。(ちなみに、この広告は、現在、商品一覧ページにも検索結果ページにも表示されていません)

 ある日、Yahoo!ショッピングの担当の小平さんから電話がかかってきて、「新しくできる広告なんですけれども、石田さんのところでどうですか?」というわけです。広告の価格としては、新設ということもありお安目な感がありましたが、実績が全くないということでどのネットショップも敬遠しているとのことでした。こんなときは、どのように考えればいいか、です。「まあ、とりあえずやってみるか」と腹を決められればいいのですが、自分の性格的にも、何か指標になるデータが欲しいところです。

 そこで考えたのが、同じ検索結果ページに出稿した、過去の広告のデータです。新設された広告とは、表示画像の大きさも、表示される位置も異なっているので、クリック率は参考にならないのですが、検索結果ページの表示回数はデータとして使えるだろうと考えました。まずは、この広告の成果データから、新設の広告における表示回数を予測します。

 そして、クリック率の予測です。こちらは、同じ位置に広告が表示される商品一覧ページでの広告のクリック率が参考になるのではないかと考えました。実際、実はページのレイアウトが同じであれば、広告のクリック率はあまり変わらないものなんですよね。変わるのは表示回数の方です。あくまで、ページのレイアウトが一緒の場合です。たぶん、人間の感度のメカニズムが作用しているのだと思います。

 検索結果ページに出稿した広告の成果データから検索結果ページの表示回数を、商品一覧ページに出稿した広告の成果データから予測されるクリック率を割り出しました。この2つの数字から、予測されるクリック数(表示回数×クリック率)を予測し、CPC(広告金額÷クリック数)を計算したところ、「おそらく、現状の広告金額ならば、採算の合う広告だろう」という予想が立ったのです。そして、その結果がCPC4円という思っていた以上の結果でした。

 一見、Yahoo!ショッピングから良いタイミングで良い広告の話がきただけのようですが、実際に何かしらの判断基準がなかったら、他のネットショップと同じように「実績がないから」と敬遠をしていたと思います。広告の改善と、その成果をデータとして地道に残し続けていたからこそ、100%ではないにしても「この広告は当たる可能性が高い」と判断ができたわけです。そう考えると、やはり「魔法の杖」は地上に転がっているのではなく、「魔法の杖」は地下に埋もれている、というふうに考えるのが良さそうです。

 さて、次ですが、ついにYahoo!ショッピングの担当者を離れる日がやってきます。弊社のコンサルティングにとって、重要なのは実はそこからなのです。

 つづきはこちら

3 コメント

  1. ついにYahoo!ショッピングの担当を離れることに・・【no.0341】 | ECマーケティング人財育成 | ネットショップ事業と人材を共に育てる。

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  2. マーケティングの「魔法の杖」は、地中に埋もれている。【no.0335】 | ECマーケティング人財育成 | ネットショップ事業と人材を共に育てる。

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