ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

「小さなカイゼン」はそこらじゅうに転がっている。まずは「定期的な時間」を設定しよう【no.0638】

 いつも同じことをやっているなぁ、と思いつつ、なんとなくそのままにしてしまう。ちょっとずつ時間が取られるのだけれども、大して時間が取られるわけではないので、ついそのままにしてしまう。定期的に見直した方が良いのが、ルーチンの業務です。

 小さなことですから、流しがちです。習慣を変えるのも面倒です。そんなルーチン業務を改善するためには、「毎週月曜日の夕方17時から15分」というように、「小さなカイゼン」の時間を先にスケジューリングしておくのが良いと思います。気になったことは、デスクのメモ用紙にメモっておいて、定期的な「カイゼン時間」に改善を施してください。

 いくつか、ルーチン業務の改善点を挙げてみます。一緒にチェックをしてもらえれば幸いです。

 まずはメール処理。

 メッセージルール、ラベルの設定は適切でしょうか。必要なメールを見逃していたり、いちいち探すのに時間がかかったりしていないでしょうか。

 メールの新しいテンプレートは必要ありませんか。もしくは、必要のないテンプレートを残していませんか。テンプレート化できるメールは、テンプレートにして専用のフォルダに保存をしておきましょう。

 次にパソコン操作。

 主要なワードについて、単語登録はしてあるでしょうか。「あり」で変換をかけると、「ありがとうございます。」、「おせ」で変換をかけると、「お世話になります。石田です。」が一発で出せるようになります。いちいち、キーボードを打たなくても大丈夫になります。

 単語登録やショートカットキーの活用、「5つボタン」マウスの利用などは、スタッフのみなさん各々が各々のノウハウを持っているところなので、ぜひ知恵を持ち寄りたいところです。

 WEB制作。

 バナーやページ作成の際のPNGやAiデータ、HTMLの雛形を最適なものにアップロードしていますか。余計な画像データを溜めこんでいないでしょうか。素材はひとつにまとめられていますか。フォルダ分けの見直しは必要ではないでしょうか。

 システム。

 毎回、手作業になってしまっているデータ処理はありませんか。それは、関数やマクロで処理が可能でしょうか。多少のコストをかけて、受注処理やデータベースのクラウドを使うことは検討可能ですか。

 効率化の方法がわからなければ、知ってそうな人にアドバイスをもらえばいいのです。ちなみに、私はYahoo!知恵袋で質問をして、30分の作業を1分にできました。世の中に詳しい人はたくさんいます。

 物流。

 ピッキングの商品の陳列は適切ですか。売れ筋の商品は、ピッキングのしやすい場所に置いてあるでしょうか。棚札の文字をワンポイント大きくすれば、少し遠くからでも商品を確認することができると思います。

 気づいているけどどうしても後回しにしてしまう、「小さなカイゼン」はたくさんあると思います。まずは上記の項目をリストアップ化して、「テンプレート化できるものはないか」「捨てられるものはないか」とアンテナを張るための「チェックリスト」をつくるのも良いと思います。

 お客様へのご迷惑・トラブルに繋がる場合の対応は早くて当然ですが、こと自分のルーチンワークとなると「時間があるときに」「余裕があるときに」「気になったときに」カイゼンをする、というテンションになりがちです。それだとカイゼンをしないまま、ズルズルいってしまいます。

 やはり、最初に小さなカイゼンをおこなう「時間を取ってしまう」ことが大切だと思います。

 市場は動いていて、競合も動いています。その中で勝っていくために、自社の業務も動いていくわけですから、常にルーチンの業務も変わっていくはずです。現在の自社のビジネスに合わせた、「定期的なカイゼン」をおこなう習慣ができると良いですね。

 おわり。

カテゴリー: 0.ECMJコラムALL, 1.Eコマースを始める, 2.Eコマースを続ける, 7.Eコマースのひと工夫

ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。