ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

「商品の魅力をもっと伝えるための画像カイゼン」というテーマの工程【no.0875】

 ネットショップのあるあるストーリー、「鬼切社長シリーズ」。(前回はこちら

 七海さんと友花里さんは麻間(あさま)さんとスケジューリングした、おにぎり水産ネットショップ「笹かまオニギリ」のカイゼン案34項目の実践をスタートしました。

 ふたりに麻間さんがお願いしたとおり、カイゼン案34項目のひとつひとつに対してその工程をバラし、1歩1歩着実に実現していけるように細分化したことは非常に効果的でした。毎日、明確な実行施策があり、また細分化していたおかげで煮詰まることもありません。今まで自分たちがおにぎり水産の実店舗でおこなっていた仕事の仕方を見直す機会にもなりました。

 34項目を進めていく中で、特に効果的が感じられたのが、ネットショップに掲載している商品の画像を変えたときでした。それまでは笹かまぼこの写真を物撮りでそのまま撮って載せていましたが、まずカメラをデジタルカメラから一眼レフカメラに変え、無料で受けることができる画像撮りの講座に通い、二子社長のオフィスを見学して撮影スペースを見せてもらい、商品画像を撮る仕組みから変えていきました。

 この「商品画像を撮り直す」「商品ページにコンテンツを追加する」という仕事について、当初「画像撮りの講座に通う」という工程がありませんでしたが、「写真をよくするにはどうすればいいか?」ということを考えていく中で「自己流だけではなく、きちんとプロから基礎を学んだ方がいいだろう」と思い、ふたりで追加した工程でした。

 いままで七海さんも友花里さんも、外部の講座に通ったり、外部の会社に見学に行くことはあまりなかったのですが、「結果を出すにはどうしたらいいか?」という視点を持ったことで、素直に「自分たちの頭で考え過ぎず、外の力を頼る」という選択を取ることができました。

「ネットショップの商品撮影の見学がしたいので、二子社長のところのネットショップ担当の方をご紹介いただけませんか?」。七海さんと友花里さんのふたりが鬼切社長にお願いにいくと、鬼切社長はとても喜びました。これまで社長の方から社外の方を紹介することはあっても、スタッフの方から社外の方の紹介を求めてくることはなかったからです。成果が出ないスタッフほど、閉鎖的なもの。それをよく知っていた鬼切社長はふたつ返事で二子社長にアポイントを取りました。

工程1:デジタルカメラを一眼レフカメラに買い替える
工程2:一眼レフカメラを使った商品撮影の講座に行ってみる
工程3:二子社長の会社にお邪魔して、商品画像の撮影スペースを見学させてもらう
工程4:麻間さんに相談をしながら、おにぎり水産に撮影スペースを整える
工程5:商品ページにどんな画像を載せるか、撮影会議をおこなう(鬼切社長と工場・営業メンバー交え)
工程6:撮影日、撮影場所、モデルさん、笹かまぼこを使った料理などの決定と準備
工程7:撮影と商品の画像の加工
工程8:商品ページづくり。画像を入れ替える
工程9:商品撮影に関してのマニュアルづくり(今回の実践と反省を参考にして。全体共有)

 七海さんと友花里さんは「商品の魅力をもっと伝えるための画像カイゼン」というテーマに対して、以上のような9つの工程を用意して実践をおこないました。「工程9:商品撮影に関してのマニュアルづくり」は最初は工程に入っていませんでしたが、麻間さんのアドバイスで入れることになりました。テーマに対して項目を細分化し、業務をスムーズに進めるということがいかに重要か、七海さんと友花里さんは深く理解することになりました。

 このカイゼンと並行して、ふたりが確認していたのが、数字データです。

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ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。