ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

あくまで最終目標は自社サイトでのネットショップ運営。そこを目指すために・・【no.0893】

 1月の終わりに福岡の天神でセミナーをさせていただいて、中小機構さん主催の全国セミナーが終了しました。

 東京を皮切りに、札幌・名古屋・仙台・金沢・大阪・広島・高松、そして福岡と、全国9か所で講演をさせてもらったのですが、皆さん気にされていたのは「どこでネットショップをやった方がいいですかね?」というところでした。形は変わっても、これ系の質問をいただくことが多かったように思います。

 「どこでネットショップをやった方がいいですかね?」という質問の意図は、「これからネットショップを始めるのですが・・」というところだけではないと思います。いますでにネットショップをスタートさせているのだけれど、「いまの方向で進んでいって大丈夫なのか?」という漠然とした不安、疑問もあるのだと思います。

 まず、最終的には自社サイトでネットショップができることになることが理想です。

 facebookでいいね!をしてくれているお客様は、facebookのユーザーです。アメブロのブログを読んでくれているお客様は、アメブロのユーザーです。同様に、例えば楽天市場で商品を購入してくれたお客様は、自社のお客様ではなく楽天市場のお客様です。なので、規約上、顧客リストを持ちだすのは不可です。これはプラットフォームを活用することのリスクでもあります。

 自社サイトのネットショップでお客様に購入いただき、その顧客リストを活用してお客様にメールマガジンやダイレクトメールをお送りしたり、ユーザー会に来てもらったりして、サービスの充実に役立てたい。はたまた、自社サイトを利用してもらうことで生まれる加工されていない生のデータを以後のマーケティングに活用していきたい。自社サイトでネットショップを運用していくことができれば、共に可能です。

 ただ、お客様に自社サイトを利用してもらうためには、それなりの理由が必要です。現状のEコマース市場を考えれば、ブランド認知のある一部の会社以外、自社サイトで成功するには「Eコマースを途中でやめてしまいたくなってしまうほど時間がかかる」というのが現実です。

 そこでおすすめするのは「最終的には自社サイトでネットショップを運営していくこと」を前提として、まずはショッピングモールに出店をする、ということです。

 ショッピングモールでネットショップを運営していきながら、自社のブランド認知を高めていく。また、ショッピングモールでネットショップを運営していきながら、Eコマースについて深く学んでいく。いずれにしても、将来の自社サイト運営に向けてのノウハウの蓄積ということになります。

 まずはショッピングモールでネットショップを運営して、インターネット上での実力をつけていく。そう考えると、はたしてAmazonがいいのか、楽天市場がいいのか、Yahoo!ショッピングがいいのか、そんな疑問が湧いてきます。現状のEコマースの市場環境を考えれば、楽天市場がベターかなと私は思っています。

 将来的な自社サイトでのネットショップ運営を目標とした場合です。Amazonは出店というよりも、出品に近いイメージですから、たとえ売上が取れたとしてもネットショップ運営の実力はつきづらいかなと思います。Yahoo!ショッピングは無料なので出店しやすいのですが、その分玉石混交すぎて、お客様にネットショップを知ってもらうこと自体に時間がかかります。

 楽天市場の良いところは、結果が出るまでのスピード感の早さです。ネットでの購入に慣れているお客様が常に回遊をしていますから、自社の商品がイケているのかいないのか、自社の提案がイケているのかいないのかの判断が早く済みます。その分、EコマースのPDCAを回す速度が高回転していくというわけです。

 あくまで参考まで。いずれにせよ最終目的は自社サイトでのネットショップ運営です。

 おわり。

 

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ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。