ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

数字でみれば、商品ページのアクセス格差は本当に顕著【no.0931】

 ネットショップのあるあるストーリー、「鬼切社長シリーズ」。(前回はこちら

 麻間(あさま)さんとの打ち合わせ後、七海さんと友花里さんは試行錯誤をして「商品販売実績管理」のエクセルを作成しました。

 このエクセルを作成するには、インターネットから取得するデータとおにぎり水産の社内データベースから取得するデータを結合させなければいけません。友花里さんは社内のシステム担当の方に相談をしながら、「商品販売実績管理」のエクセルを仕上げていきました。

 2週間後、麻間さんが定例ミーティングのためにおにぎり水産にやってきました。友花里さんは印刷した「商品販売実績管理」エクセルを麻間さんに手渡しました。

「どうですか。エクセルを作成するのに手間取りましたか?」。麻間さんが聞きました。

「最初はイメージがわからなかったので不安でしたが、やってみるとそれほど手間ではありませんでした。社内のデータベース担当の方にも協力をしてもらって、ネットショップで販売された商品を集計・抽出しる仕組みをつくってもらいましたので、次月からはもっと簡単にデータをつくれると思います」

 友花里さんがそういうと、麻間さんは「社内の方が協力的で素晴らしいですね」といいました。

「この『商品販売実績管理』のエクセルですが、エクセルを作成した後、友花里さんと七海さんで確認はしてみましたか?」

 麻間さんの質問に、七海さんは頷いて言いました。

「はい。友花里と一緒にエクセルを見て、気づいたところをブレストしてみました。データとしては商品ページのアクセス第一位のものから第二十位のものまで出してみたのですが、第一位と第二十位でこんなにアクセスの差があるとは思っていませんでした。こうやって数字でみると、すごく顕著ですね・・」

「七海さん、ありがとうございます。比率も出すとわかりやすいかもしれません。『笹かまオニギリ』の全商品ページのアクセス数を合計して、各々の商品ページのアクセス数で割り、商品ページごとの比率を出してみましょう。『商品販売実績管理』の元データを集計して、全商品ページのアクセス数合計を出してみてください」

 七海さんはノートパソコンで「商品販売実績管理」の元データを開きました。そして、ミーティングのために印刷したTOP20の商品ではなく、元データの全レコード、「笹かまオニギリ」ネットショップに登録している100ページ程のアクセス数を集計しました。データを集計した3月の全商品ページのアクセス数合計は「5,000」でした。

「3月のアクセス数の合計は5,000ですね」。七海さんは麻間さんにいいました。

「そうしたら、今度は今回提出いただいた、『笹かまオニギリ』の商品ページTOP20のアクセス数合計を計算してみてください」

 麻間さんがそういうと、七海さんは元データのエクセルからTOP20以下のデータを消し、ネットショップで販売している商品ページのTOP20のアクセス数の合計を表示させました。「4,500ですね」。七海さんは言いました。

「では次に、TOP20ではなく、TOP5のアクセス数を合計してみてもらえますか」

 七海さんはエクセルのレコードをさらに15件削って商品ページTOP5のアクセス数の合計を表示させました。「2,500です」。七海さんは言いました。

「『笹かまオニギリ』に登録している全商品ページの月間アクセス数合計が5,000、TOP5の商品ページの月間アクセス数合計が2,500、ということは、どういうことでしょうか?」

 麻間さんの質問に、七海さんがこたえました。

「TOP5の商品で、アクセスの50%を占めていることになりますね・・」

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ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。