ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

ネットショップの担当者は、男性と女性、どちらの方が良い?【no.0961】

 ネットショップの担当者を決めるときに、「男性と女性、どちらの方が良いのか」という質問をいただきました。難しい質問です。

 まず、個人としての意見を書く前に、市場の状況についてです。ネットショップには男性、女性ともに優秀な店長さんがたくさんいます。そして、リアルのビジネスよりも比較的女性が活躍されている例が多い感じがします。あくまで感じです。ただ、ほぼ間違いがないのではないかと思います。

 男性の担当者にしろ、女性の担当者にしろ、結局は「個人の努力次第」という話になるのですが、これも前提として、私の意見です。男性と女性、ふたりでやるのが望ましいです・・卑怯ですかね?

 ネットショップには7つの業務があります。こちらは以前紹介したとおり、商品を作ったり仕入れたりする「商品企画/商材開拓」。ネットショップをつくる「WEB制作」。お客様を集める「集客」。販売スケジュールを決める「運営」。注文後のデータを管理する「受注/DB(データベース)管理」。商品を発送する「物流」。そして、お客様からの問い合わせを受ける「カスタマーサポート」。そして、これらを統括する店長がいるとイメージしてみてください。

 まず大切なのは店長の仕事です。日々ネットショップから抽出したデータを閲覧して、実践の効果と次への仮説・施策を考えること、これが大切です。「データを活用する」というところがポイントですから、どちらかというと数字で理論を組み立てる「男性」の方が向いているのではないでしょうか。(もちろん、女性でも数字が得意という方はいると思います)

 その他7つの業務です。ここはネットショップの対象顧客、取り扱う商材によって異なりますが、私の経験上、「商品企画/商材開拓」「WEB制作」「運営」「物流」「カスタマーサポート」の5つは女性の方が向きます。「集客」「受注/DB(データベース)管理」の2つは男性の方が向きます。あくまで経験上です。

 「商品企画/商材開拓」「カスタマーサポート」は交渉事です。対面が柔らかい女性の方が向いていると思います。「WEB制作」「運営」「物流」は細やかな作業なので、こちらも女性が向きます。「運営」には「メルマガ」も含まれます。「集客」「受注/DB(データベース)管理」、この2つは数字、データ、システムを扱う仕事なので、男性の方が向いているのではないでしょうか。

 基本ラインは上記のとおりですが、重要なのは男性を対象にしているネットショップなのか、それとも女性を対象にしているネットショップなのか、というところです。ここは、男性を対象にしているネットショップなら男性が担当者に、女性を対象にしているネットショップなら女性が担当者にいることが望ましいです。ただ、絶対条件ではありません。男性、女性の意見をもらうことができる環境が作れれば、クリアできることです。

 また、女性を対象にしているネットショップでどうしても男性を担当者にしなくてはいけない場合、女性の意見をもらう環境がなかなか作れない場合もあるはずです。そんなときは、戦略の軸を「男性の担当者の方が勝ちやすいこと」に持っていくことでひとつの解決策になります。ご紹介した「集客」「受注/DB(データベース)管理」ですね。逆に女性の場合は、「商品企画/商材開拓」「WEB制作」「運営」「物流」「カスタマーサポート」こちらで勝負をかけていきます。

 どうしてもネットショップの担当は兼務でなければいけない。男性か女性、どちらかを選ばなくてはいけない。実績が出てきたら人数を揃えることを考える。そんなパターンも多いと思います。まず1人目をどうするか、何を補っていくとスムーズかの参考にしていただければと思います。

 おわり。

 

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ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。