ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

広告画像は「お客様を馬鹿にしてるんじゃないのか?」と不安になるくらいわかりやすく。【no.1003】

 広告作成のコツ、について紹介していきたいと思います。(前回はこちら

 広告作成は、広告画像の作成と広告テキストの作成のふたつから成り立っています。前回は画像・テキストという広告作成の前段階の「広告選定」について紹介をしました。広告作成をすごく頑張ったとしても、そもそも購入した広告枠がショボかったら、やっぱりアクセスは集まらないし、売れないんですね。

 広告選定を踏まえた上で、広告画像の作成のコツを紹介していきたいと思います。

 ひと言でいうと、広告画像に正解はありません。広告画像のサイズや容量は広告枠によって異なります。どの場所に広告画像が掲載されるかも、広告枠によって異なります。どんなニーズを持ったお客様の目に触れる広告なのかも、広告枠によって異なります。そして広告が掲載される時期も、広告枠によって異なります。

 つまり、対象となるお客様とのマッチングによって、広告画像の成果は異なるのです。だから、広告画像の改善とその成果を積み重ねて「自社なりの勝ちパターン」を探していなかければいけません。ここでコツとして紹介したいのは、広告画像を作成するための「選択と判断」ということです。

 私がネットショップを運営していた頃、2005年~2009年頃の広告画像の傾向として、「広告っぽい広告」が好まれる傾向にありました。商品を切り取った画像をいくつも並べて、イラストレーターを使って装飾を施して、「おしゃれさを失わずに目立たせる」というもの。ただ最近は、「目立つ」広告よりも、商品なりの「雰囲気」重要視した広告が好まれる傾向もあるようです。

 広告画像については、常時掲載されている通常広告なのか、販促イベントに掲載されるキャンペーン広告なのかによっても画像の作り方が変わります。前者の通常広告では「雰囲気」重視の画像が好まれ、後者のキャンペーン広告では「目立つ」重視の広告が好まれる傾向にあります。これはアクセスや購買に対するお客様のテンションの違いがあるからです。

 常設の広告であればあるほど、お客様が商品をじっくり探す傾向にあります。逆にキャンペーンの広告は期間内によりお得な商品を探す傾向です。タイミングによって、お客様のアンテナに訴求する内容が違ってくるわけですね。広告画像を作成する際に、「掲載されるタイミング・掲載される広告枠に、お客様はどういったテンションでやってくるか」を揉んでおいたほうが良さそうです。そして、議論した内容は必ず文書にして残しておいてください。(後ほど検証で使用します)

 広告画像を作成するときに重要なポイントは上記。そして加えてのポイントとしては、シンプルなものとして「できるだけ商品を大きく見せること」「カラーがある商品は他の色も見せること」「画像に枠をつけて、目に留まりやすく」あたりを気を付けていきたいところです。

 ご存知のとおり、ほとんどのネットショップのアクセスは、スマートフォンがパソコンを逆転している状態にあります。「広告画像がクリックされるか否か」を考えるとき、パソコン上でのノウハウをスマートフォンに持ってくることはできません。画面の大きさもレイアウトも画像をみるスピード(スクロールスピード)も異なります。

 ネットショップの運営側はいつも自社の商品を見ているわけですから、ひと目で商品が何かわかります。しかし、ほとんどのお客様にとっては初見です。運営メンバーが「お客様を馬鹿にしてるんじゃないのか?」と思ってしまうくらい、わかりやすく画像を作成することをおすすめします。

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石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。