ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

中小Eコマースの初期フェイズ。「情報」を増やすか、「商品」を増やすか【no.1158】

前回のつづきです)

 中小企業がEコマース事業を持続的に成長させるためには、最初の月商100万円をどうやってつくるかが重要です。ここに、インターネットで成功するためのすべてが詰まっているといっても過言ではありません。

 月商100万円を達成するための方法。つづきです。

*まずは「情報」と「商品」どちらを増やすか

 ネットショップをスタートした当初、困ってしまうのがアクセス人数の少なさです。いい商品を販売していたとしても、そもそもお客様に見てもらえないのです。このフェイズを突破するためには、「情報」を増やすか、「商品」を増やすか。どちらかしかありません。

 では、あなたのネットショップは「情報」と「商品」どちらを増やせばいいのか。ほとんどの場合、まずは「商品」を増やした方が良さそうです。

 「情報」を増やすタイプのネットショップは、「単品通販×自社サイト」でEコマース事業を展開する場合です。他のパターンは、「ショッピングモール」を中心としてEコマース事業を展開するのがいいでしょう。「単品通販」以外で自社サイトをメインにEコマース事業をおこなう場合は、ショップ自体に「ブランド認知」がないとなかなか成功しづらいといえます。あくまで可能性の話です。努力次第で突破可能です。

*いずれにせよ成長のキーは「商品数」

 日本のショッピングモールといえば、有名どころは楽天市場かYahoo!ショッピング。楽天市場はネットショッピングに慣れたお客様が多くおり、ネットショップに施策をほどこした場合のリアクションが跳ね返ってきやすいのが特徴です。スピード感を持って、Eコマース事業のPDCAを回していくことができます。

 Yahoo!ショッピングは出店料とロイヤルティが無料なのが特徴です。実質的には、お客様へのポイントの負担だけでネットショップを運営することができます。固定費のリスクがないのが嬉しいところです。ただし、無料ということで何十万店舗(50万店舗ともいわれている)というネットショップが出店しているわけですから、楽天市場に比べるとアクセスを集めづらい、ともいえます。

 楽天市場なのかYahoo!ショッピングなのか、それとも他のショッピングモールなのか。商材によって向き不向きもあるので、一概にこれだとは言えないのですが、いずれにせよ成長のキーになるのは「商品数を揃えられるか」という課題です。

 商品数を揃える、ためにはいくつかの課題をクリアしなくてはいけません。この課題をクリアすることも、Eコマース事業の持続的な成長、そして、ネットショップ担当者の成長に寄与します。

*品揃えでネットショップ運営が止まっていたら勿体ない

 そもそもネットショップに掲載できる商品はあるのか。ある場合はいいですが、数が少ない場合は仕入れられる商品を探しにいくなり、自社で商品を企画するなりをしなくてはいけません。また、できれば売れ筋の商品については在庫を持ちたいところ。キャッシュフローの問題もあります。さらに、商品ページの作りこみです。ただ単に商品を出しとけばOKというわけではありませんから、商品説明文や画像の撮影・加工、HTML/CSSのコーディングという課題が生まれてきます。

 しかも、これらは「一度、アウトソーシング(外注)したら完了」という仕事ではなく、半永久的に定期的に発生する仕事です。基本的には自社内で改善のサイクルを作らなくてはいけません。

 商品数を増やす。品揃えを充実させる。この時点でネットショップの運営が止まっている会社も多いのではないでしょうか。Eコマース市場での鉱脈を見つけるためには、このフェイズを突破したいところです。

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ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。