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きたれ女性と若者!競馬人気をまくり差せ!競艇場「売上アップ」マーケティング。八【no.0640】

 きたれ女性と若者!競馬人気をまくり差せ!競艇場「売上アップ」マーケティング。(前回はこちら

 競艇場のマーケティングを管理するための「実行数値管理表」の作成とその使い方、習慣化するためのポイントについて書いてきました。この実行数値管理表の活用をスタッフ全員で毎日1年間続けることができれば、それだけで競艇場の売上はあがります。「ホントかよ」という話ですが、そういうものなのです。

 日々の業務、アクションを管理する仕組みができ上がったところで、いよいよ改善アイデアの「ブレスト、決定、実践、検証」という流れになるのですが、その前に「競艇がイマイチ盛り上がりきらない理由」をファン目線で書いてみたいと思います。ということで、今回は番外編です。競艇をイマイチ知らない方に特に読んでもらいたい内容です。

*クライマックスが「スタート」にあること

 イマイチ盛り上がりきらない理由、そのイチ。レースのクライマックスが「スタート」であること。

 「は?」と思う人もいると思います。クライマックスとはその名のとおり、「ラスト」をイメージすることがほとんどでしょう。映画はエンディングに向かって内容が盛り上がっていきますよね。そういうものをクライマックスというと思うのですが、競艇の場合はクライマックスが「ラスト」ではなく「スタート」にあります。

 レースのスタートタイミングに出遅れないこと(もしくは早くスタートすること)、そして1マーク(スタートして最初に訪れるコーナー)をどうやって回るのか。これが競艇の勝敗を分けます。ボートはコースを3周するのですが、最初のコーナーでほとんど勝負が決まってしまうのです。なので残りの2周は、ほぼほぼ決まってしまった結果を観客が流し見しているだけになります。もちろん荒れた展開になることもあるのですが、ほとんどのケースでは1周目でレースが決まります。

 他の公営競技、競馬・競輪・オートレースはレースが終盤になるごとに観客のボルテージが上がっていきます。というか、普通、スポーツってどれもそうだと思うのですが、競艇だけはクライマックスがスタートにきてしまっているんですねぇ。

*選手の顔と名前が憶えきれないこと

 イマイチ盛り上がりきらない理由、そのニ。選手の名前が憶えきれない。

 そうなんです。おそらくここについては競輪・オートレースも同じ悩みを抱えており、唯一悩みを抱えていないのが競馬だけかなとも思うのですが、選手の名前が憶えきれないのです(しかもヘルメットをかぶっているので顔もわからない)。競馬だと現役馬の馬名は被ってはいけないというルールがあるので問題がないのですが、競艇の場合は人名です。1度の開催に40~50名の選手が出場するのですが、当然名前が被ります。

 特別個性的な名前の人はいいですが、「渡辺」「伊藤」「田中」「佐藤」「吉田」等々、比較的多い苗字については、同じ開催で2人3人の選手が出場することもあります。しかも、1日のレースで1回か2回出場します。名前が被っているとわけがわからなくなります。下の名前まで憶えられないのです。

 さらに困ってしまうのが次に競艇場に遊びにきたときです。例えば「渡辺」という選手が出ていたとしても、それが前回遊びにきたときに活躍していた「渡辺」さんなのか他の「渡辺」さんなのかというのがわかりません。ファン心理としてはなんとも「レースの予想がしづらい」「選手の応援がしづらい」感じになってしまうのです。

 ボートレーサーは全国で1,600人もいますし、常に全国の競艇場を移動しているわけなので、同じ選手を何度も見る機会がなかったりもします。

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石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。