ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

もしも明日、ネットショップの担当に任命されてしまったら。その四【no.0864】

 いきなりネットショップの担当をさせられてしまったら・・(前回はこちら

【あらすじ】
 ジュエリーブランドの実店舗で働いている女性が、突然ネットショップ担当に任命された。ネットは初めてで右も左もわからない。はたしてどうする?

 まずは今実店舗で購入してくれているお客様のことをよく知ること。その実店舗で購入してくれているお客様に伝わりそうなネットショップのデザインを組んでいくこと。デザインやレイアウトはイチから自分で考えず、「このお店を真似よう!」というネットショップをひとつ決めて、そのネットショップのデザインとレイアウトを自社のブランドのテイストに調整していってください。

 ネットショップの役割はシンプルです。実店舗の商圏がおよぶ範囲ではなく、全国から「実店舗で購入しているお客様、のような方」を集めて、ブランドを知ってもらう、というところです。

 ネットショップを成長させる上で大切なのは導線です。つまり、ネットショップのアクセスです。ネットショップにアクセスがなければ売上が上がらないことはもちろん、いま自分がおこなっているネットショップの運営が「良いのか悪いのか」を判断することができません。アクセスがないと、検証するに十分なデータが落ちてこないからですね。

 ネットショップを始めた当初はここに苦労するのですが、こちらのジュエリーブランドの場合は、すでに実店舗というBtoCのベースがあるので、まずはこの実店舗にこられているお客様にネットショップの存在を告知して、ネットショップのアクセスを増やしていきます。

 ここでの既存のお客様への告知によるアクセス増ですが、ネットショップで売上をプラスオンするイメージというよりも、「お客様はネットショップをどう活用するか」をデータでみる、「ネットショップを利用したときに気になったこと」を実店舗でアンケートするという「マーケティング」の材料にしていきましょう。

 ネットショップのデザインやレイアウト、商品説明文や商品画像、ピアスやネックレスの装着画像などの形式が整ってくると、いよいよ売上を上げるにはどうすればいいか?という課題に当たります。

 実店舗にこられているお客様に、どうやったらネットショップでも購入してもらえるか、ということです。基本的な切り口は2(+1)で考えましょう。

 ひとつは商品。新作商品や売れ筋の旧作商品の品揃え。実店舗に来店されているお客様にネットショップもみてもらうという視点で考えれば、ネットショップ限定の商品や、実店舗のショーケースには置き切れない旧作商品の紹介が大切になってきます。

 もうひとつが販促企画。実店舗でおこなっているクリスマスやバレンタインの販促企画をネットショップでも連動して開催していく他、やはりネットショップだけの企画が欲しいところ。実店舗に比べて更新コストが低いことがネットショップの魅力ですから、定期的に限定の企画を入れていきましょう。

 あと(+1)の部分ですね。あくまで商品と企画の充実がネットショップの売上を左右しますが、それをサポートするための役割としてサービスが挙げられると思います。実店舗では対応しきれないサービス。例えば、ラッピング選択肢の充実や別届け、お祝いコメントの封入などを加えていくのも良いかもしれませんね。

 販促企画やサービスについては、すでに他のネットショップが様々な提案をしているので、ここも「真似る」ところからスタートするのが良いと思います。

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カテゴリー: 0.ECMJコラムALL, 1.Eコマースを始める, 2.Eコマースを続ける, 6.Eコマースの悩み

ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。