ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

「実行力」を上げるための方法その壱。「ミーティングにおけるファシリテーターの必要性」 【no.0018】

 前回、ネットショップスタッフの「実行力」を上げるために、ミーティングの活用が重要である、という話をさせていただきました。今回はその中で挙げた、5つのポイントうちの1つ目、「ミーティングにおけるファシリテーターの必要性」について、詳しくお伝えしていきたいと思います。

 運営についてのミーティングをより効果的なものにするために導入したいのが「ファシリテーター」です。
 ここでのファシリテーターの役割は、ミーティングの「調整・進行・まとめ」役です。(一般的な資格における「ファシリテーター」とは意味合いが異なるかもしれませんが、ミーティングを「ファシリテイト=促進する」人という意味で理解してください。)

 ファシリテーターは、ミーティングに参加しているスタッフの意見を引き出しながら、日々の成果の検証や、それを基にした次の実行施策のアイデアを明文化していきます。明文化にはホワイトボード等、ミーティングの参加者全員の前で記述ができるもの使用します。もちろんホワイトボードに記述していく役と、ファシリテーターは別の人間でも構いません。ただし、記述した内容が発言した意味・意図と相違がないか、ファシリテーターとホワイトボードの記述者と発言者の三者間できちんとチェックをしながらミーティングを進めてください。

 ファシリテーターによる明文化によって、ミーティング参加者全員が確実に理解を深めることができます。例えば、「現状の課題」ではなく、「ネットショップ運営に関わる、現状の課題」というように。「マニュアル」ではなく「日常業務のマニュアルを作成する」というように。全員の認識に相違が無いように記述してください。はっきりと明文化することによって、議論が堂々巡りにならず、着実に前進することができます。

 ファシリテーターは、もちろん特別な資格を持つスタッフでなくて構いません。ただ、ネットショップ事業においてある程度の知識や経験を持っている公平な第三者(社内の他部門の責任者等)が担当することが望ましいです。スタッフから引き出した意見について、その意図を読み、発言者以外の参加者にわかるよう説明するのもファシリテーターの役目だからです。「伝える」だけではなく、きちんとスタッフに「伝わった」かを意識して行ってください。以前のコラムで記述した、「伝えたことを説明してもらう」も「伝わる=腹に落ちる」の確認として有効です。

つづく

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石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。