ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

マネジメントできる売上は人によって決まっている説。 【no.0158】

 以前、弊社の取締役で元ダイヤモンド社社長の岩佐さんと話していたときに、「マネジメントできるお金の量は、運動神経みたいなもので、人によって決まっている」みたいなことを聞いて、「なるほど」と思ったことがあります。ちょうど同じような話なんですが、先日、ワイズ総研の新年会で、理事の三木佑二郎さんと話していたときに、「大きなお金が動く仕事をしたときに経験がないとビビってしまう。ベンチャー企業で、自分で売上をつくるのも良いけど、大手の企業で大きなお金を動かす経験も重要だね」みたいなことを話していて、これも「なるほど」と思ったわけです。

 私の場合、ネットショップを運営していたときの年商がだいたい3億円くらい。月商40万円から年商3億円までいったので、そこに至るまでの経緯や課題などははっきりわかります。勤めていた会社には、複数のネットショップがあって、マーケティングやシステム・物流なんかはメインとして見ていたので、年商10億円くらいならイメージがありますね。幸い、ネットショップは1店舗だけで年商12億円(月商1億円イメージ)みたいに大きく売上を取るのは難しくなってきていて、「ブランド×販売チャネル×1店舗あたりの年商」が企業としての売上というようになりつつあるので、1店舗3億円でも自分で売れたのは良かったのかもしれません。これからのネットショップは、「20ブランド×5販売チャネル×1店舗あたりの年商1億円」で企業としての売上が100億円、みたいな流れになっていくので

 これが、リクルートとか、大手の会社に所属していると、1プロジェクトあたりの予算が数百億円というのが当たり前になるので、それが「ベースとなる運動神経」になるのでしょうね。そう考えると、1店舗3億円ってのはネットショップだからこその数字なのかな。1店舗で100億円規模のネットショップは、申し訳ありませんが、いきなり依頼されてもマネジメントすることはできません。人財を育てながら、一緒に成長していこうスタンスでなければ。

 むしろ、自分のネットショップ時代の経験として、すごく今のコンサルティングの考え方に影響しているのが、1年で月商40万円から月商2,800万円まで、売上を70倍にできたことです。手前味噌で本当にすいません。でも、本当に、この経験が年商3億円までいったことよりも、自分の中で「運動神経」になっているのを感じます。ネットショップって、1年で売上2倍とか3倍とか、なるんですよね。本当に

 これからもっとイーコマースの市場が成熟してきたら、年間で1%や2%の増を追い続けていくことになるのでしょうが、現状なら2倍3倍になってもおかしくはないです。というか、2倍3倍になれると考えていた方がいいと思います。母体となるビジネスがあって、ネットショップを一事業部としてスタートする場合、どうしても既存ビジネスの成長率を見てしまうんですよね。仕方がないことだと思います。逆にいえば、だからこそ2倍3倍にならないわけです。「2倍3倍になれる」と思ってやってないので

 私は、基本的にインターネットでの成果が「2倍3倍になる」と思ってコンサルティングに入っています。もちろん、「思ったより商材の市場が成熟していた」なんてこともあるのですが、「2倍3倍になる10倍になってもおかしくない」と思ってやるのと、「5%増を目標に」と思っているのでは、全く異なります。弊社のコンサルティング実績に、そういう会社さんが多いのは、私がそう思っているからなのかもしれません。やはり、「数字は運動神経」であって、どんな運動神経を自分が持っているかが仕事のスタイルに影響するようです。

 おわり。

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ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。