ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

小さなジャブをいくら打っても結果は変わらない。もっと大胆なアクションを取ろう【no.0613】

 小さなジャブをいくら打っても、結果は変わらないのですよ。

 小さなジャブをいくら打っても、相手はがっちりガードを固めて、ブロックをするだけなのです。それを「効いてる、効いてる」と思い込んで、小さなジャブを打ち続けたって、結果は変わらんのです。

 数字というものが出ない世界なら、この「効いてる、効いてる」が通用するのかもしれません。上司に「え~、それって効果でてるの?」と聞かれても、「効いてます。効いてます。いまはダメージが蓄積しているはずです。どっかで効果があらわれますよ」と言えてしまうわけです。

 ところが、デジタルマーケティングの世界ならば、自分がとったアクションのひとつひとつに「数字」が出てしまいますから、その数字を見れば「効いてます。効いてます」とは言えなくなってしまうのです。

 それでも、小さいジャブばかりを繰り返しまうのは、怖いからです。おもいきりジャブを伸ばしたり、ストレートをいきなり放ったり、フックを引っかけたり、みたいなことをすると、どんなカウンターが返ってくるのかが怖いというわけです。その、ストレートやフックが効かなかったときに、「次にどんなアクションを起こせばいいのかわからない」という「混乱状態」に落ちるのが怖い、というのもあるでしょう。

 心の底から自分に自信を持てている人なんて、まずいないのです。

 それでも、数字が動かなければ小さいジャブの連発をやめるしかありません。勇気をもって、ストレート、フック、アッパーを繰り出さなければいけません。「そんなこと言うけど、もしもカウンターを食らったらどうすんの?」という問いがあるでしょう。「カウンターを食らわないディフェンスの方法を覚えましょう」もしくは「カウンターを食らいづらいストレート、フック、アッパーの打ち方を覚えましょう」それだけです。

 「でも、カウンターでいきなりノックアウトを食らったらどうすんの?次への勉強とか言ってられないでしょう」という問いがあるかもしれません。「一発のカウンターでノックアウトさせられるようなアクションは『ギャンブル』と言います。自分のレベルに合わせた、適切なリスクを取っていきましょう」そういうだけです。

 とにかく悪なのは、「そのアクションを取ると、こうなりそうだから」という理由をつけて、小さなジャブだけをポンポンと打ち続けていることです。それは単なる「作業」であって、「仕事」ではありません。数字を動かすためには、どんどん大胆な方法を試していかなければいけませんよね。数字を動かすためにアクションがあるのであって、アクションが先にあるのでは無いです。仕事は「自分の事情」でやるものではありません、ということです。

 ですから、「効果がある」と思ったことは、出し惜しみせずどんどんアクションに落としましょう。面白い商品、面白い販促、面白いイベント、思いつき次第、どんどん具現化していくのです。それによって、何かの弊害が起こるのならば、次に考えるのは「その弊害をカバーする方法」です。アクションを考え直すことではありません。もし、「面白いサービスなので取っておきたい」と考えるならば、「明日、もっと面白いサービス」を考えればいいだけです。

 一番もったいないのは、ちょっとしたネガティブ事項を気にしているうちに、他社に出し抜かれてしまうことです。先に先に、アクションしていきましょう。先行されると、追い抜くのは非常に難しくなります。

 自分たちで狙って出る「成果」なんていうのは、成果のわずか10%ほどです。成果のほとんどは「自分たちが思ってもいなかった」ところで出ます。早目早目のアクションを起こせば起こすだけ、「自分たちの頭になかった何か」に出会う可能性が高まります。これが「鉱脈」というものです。世の中では、「チャンス」とも言われています。

 おわり。

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ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。