ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

検索順位アルゴリズムに適応するため実践&検証を繰り返す。 【no.0164】

(前回のブログを読まれていない方は、まずこちらをお読みください)

 前回は、ショッピングモールの検索順位を考えるための「原理原則」として、まず毎朝、検索キーワードに対する主力商品の順位をチェックし、その順位の変化を見ていくこと、順位が変化する理由として、3つの理由があることを書きました。

 順位が変化する1つ目の理由は、自社の商品の動きです。商品がこれまでに比べて売れた、売れなくなったことが、順位が変化した理由かもしれません。もしくは、商品ページの検索キーワードを入力する場所や順番を変えたことが、順位に影響を及ぼしているのかもしれません。いずれにせよ、ネットショップのデータであったり、社内のスタッフがサイトに施した施策だったりと、社内の情報として「定量的」に確認できるものばかりです

 2つ目の理由が、他社の商品の動きです。商品がこれまでに比べて売れた、売れなくなったことが順位を変化させているのかもしれません。自社の商品も売れたのに、それ以上売れているから、検索順位が逆転する、というようなこともあります。データとして「定量的」に他社の商品がどれくらい動いたか、というのは当然ながらわかりません。わかるのは、他社が「何をしたか」です。新規顧客向けに広告を出したのなら、ショッピングモールの広告を見ていればわかりますし、既存顧客向けにキャンペーンを打ったなら、ネットショップのサイトやメールマガジンを見ていればわかります。「定量的」にはわからないが、「定性的」にはわかる。これが競合調査というものです

 3つ目の理由として、アルゴリズムの変化があります。検索順位の変動の理由が「アルゴリズムの変化だ」と予測するためには、1つ目の「自社の動き」と2つ目の「他社の動き」の両方をまず押さえておく必要があります。この2つができた上で、アルゴリズムの変化という判断ができるということですね。では、もっとも重要な、その「アルゴリズムの変化」にどうやって対応するのか、その「原理原則」をお話します。方法は2段階です

 1段階目は、アルゴリズムの変化によって、「検索順位が上がった」商品を探すことです。毎日、毎朝、自社の商品の検索順位を確認していれば、何番目にあったかははっきり覚えていなくても、「このあたりにあったなぁ」という商品があるはずです。(もちろんはっきり目星をつけていればそれに越したことはありません)その中で、アルゴリズムの変化によって「検索順位が上がった」商品と「検索順位が下がった」商品を分別し、お互いの中での共通項を探すのです。その共通項が、今回のアルゴリズムの変化によって、大きく影響を及ぼしている可能性がある項目になります。

 2段階目は、1段階目で見つけた共通項を、実際に自社の商品のページに反映させて、商品の検索順位が変化をするかを確認していきます。「検索順位が上がった」「検索順位が下がった」の共通項を、自社の商品のページから「足し引き」していくわけです。いくつか共通項が見つけられた場合、この「足し引き」は1つずつページに反映させていきます。どれが最も効果的なのかを、はっきりと見極めるためです。ショッピングモールの検索順位に反映されるまでの時間もあるので、すべてを試すのに時間がかかりますが、ネットショップを前進させるヒントが見つかるはずです。

 ショッピングモールの検索順位を考えるための「原理原則」として、検索順位が変化する「3つの理由」、そしてアルゴリズムの変化に対応するための「2段階」を紹介しましたが、ここまでやっても、なぜ順位が変化したのか「全くわからない」ということがあります。それはそれで仕方がないことです。ただ、やらなければ可能性はゼロです。やってやって、やり続けていきましょう。必ず活路は見いだせます。

 おわり。

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ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。