ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

2006年3月、私が生まれてはじめてもらったボーナスの使い道【no.0861】

 「絞る」ということは、「捨てる」ということだろうか。「捨てる」ということは、「自分を知る」ということなのだろうか・・

 2006年の3月。私は生まれてはじめてボーナスというものをいただきました。ボーナスというか、会社としては「決算賞与」という名前のお金でした。

 生まれてはじめて、というのは2005年の7月に社会人になったからです。恥ずかしながら25歳ではじめて社会人になったので、はじめてボーナスをいただいたのも2006年の決算月・・3月になりました。

 ボーナスの額は・・50万円でした。

 スタッフのみんなは大っぴらに情報を交換してはいませんでしたが、どうやら社内でも多い方だったようです。入社して1年経っていませんでしたから、他の人に話していたら嫌な顔されただろうな~、と思います。

 さて、私がその50万円を何に使ったかというとですね。英会話教室だったんです。いまの事業規模はどうなのかわかりませんが、当時は「質の高い英会話教室」として有名だったところです。

 50万円のボーナスのうち、48万円をその英会話教室に投資しました。いまのように、格安のオンライン英会話も、カフェで英会話を教えるビジネスもなかった時代です。「本気で英語を話せるようになるためには、そのくらい支払うもの・・」、私のイメージはそうだったんですね。

 「本気で英語を話せるようになりたい=お金をかける」という、ある意味当たっているのかもしれませんが、本質的にはズレている考え方です。「お金をかければ英語を話せるようになるだろう」という、いま思うと笑ってしまうような考え方です。

 48万円のコースに対して、60回ほどの講座のスケジュールを組まれたのですが、結局、40回くらい講座に通って、断念してしまいました。私みたいな人、けっこういるでしょうね。理由は、教師の態度が気に入らないとかそういうのだったと思います。ただ、詰まるところ「本気」じゃなかったんでしょうね。

 当時はわからなかった、もしくは「わかっていたけれど避けていた」ことなのですが、もし本気で英語を話せるようになりたければ、直接英語圏にいった方が早いですからね。48万円あれば、8万円の渡航が6回もできるのかな。そっちの方が早いでしょう。もしくは、六本木に毎日入り浸るとか。

 本気で英語を学んで、話せるように成長した人からすると鼻で笑われちゃうような話だと思います。

 実際にはいまも「英語を話せるようになりたい」とか「外国の方とコミュニケーションを取りたい」とかっていう気持ちはないこともないのですが、「まあ、そこまででもねーな。俺は日本で頑張ろう」と思ってしまいます。

 だから、素直に英語の上達は一旦諦め、「日本語で話す。書く」のをもっと上手くなれたらいいかなと。ワールドワイドに活躍するのは、自分の息子に任せました。そんな割り切りの状態です。

 諦めが早いでしょうか。これからは英語の時代だから、英語をやっておかないと生き残れないのでしょうか。本当の本当に、「そんな時代」なのかなぁ~。

 日本という市場に比べたら、自分の存在なんてまだまだちっぽけなものだと思うけども。日本で一番になれていないのに、海外で一番を目指せるとは思わないけれども。どこか、「英語」というのが気休めになっているような。

 海外は捨てた。だから、日本の市場で頂上を目指す。絞ったからこそ、後に引けない目標ができるのではないでしょうか。みなさんも、こんな経験ないでしょうか?

 あ~、いま思うのは、あのときのボーナスの50万円。返してほしいよぉ~。

 おわり。

 

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ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。