ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

すごーーーくわかりやすく、インターネットマーケティングというものを書いていきます。最後【no.0626】

 すごーーーくわかりやすく、インターネットマーケティングというものを書いていきます。(前回はこちら

 前回のブログでは、「リアルのデジタル化」「デジタルマーケティングの進化」「オムニチャネル化の目的」というところを説明しました。この「すごーーーくわかりやすく、インターネットマーケティングというものを書いていきます」シリーズもいよいよ最終回です。

 これからのインターネットマーケティングを考えるとき、インターネット上のプレーヤー、つまりサービスの提供側は「半永久的に増える」ということを十分理解しておかなければいけません。インターネットには「土地」という概念はありませんから、WEBサイトは増え続けます。WEBサイトを作るための技術も標準化をしていくでしょう。HTML/CSSやコーディングのスキルは、遠くなく不要になります。子どもやお爺ちゃんお婆ちゃんも簡単に自分だけのWEBサイトを作れるようになるはずです。作文を書くように、WEBサイトを作る日も近いかもしれません。

 しかし、サービスを利用するユーザーの数は増えません。日本のインターネット人口は増え続けていますが、どこかで頭打ちになります。そもそも日本の人口自体が減っているのです。人口が減ればマーケットが縮小します。かといって、「海外進出」と簡単にいえるものではありません。言葉も文化も感覚も、まったく異なる人間への商売が、すぐに成り立つとは到底思えません。ごくごく限られた一部の事業者だけが、チャレンジできるか、勝負になるか否かという話だと思います。

 となると、縮小する市場の中で「どう勝っていくか」を考えなければいけません。インターネット専業の会社は厳しくなります。「どうやってサービスを知ってもらうか」に時間とお金と労力をたくさん使わなければいけなくなるからです。やはり、「リアルにユーザーとの接点を持っている」事業者が圧倒的に有利になります。その土台があった上で「オムニチャネル化」、デジタルマーケティングによる改善活動・最適化が必須、ということになります。ビジネス自体の精度・緊張感がどんどん鋭くなっていくわけです。高いレベルでの戦いです。

 もしインターネットで生き残りたいならば、「スーパーニッチ」を目指すしかありません。リアルには商圏というものがありますから、実店舗だけで販売するにはビジネス上厳しい「スーパーニッチ」でも、インターネットなら全国からユーザーが集まってきてくれますから、ビジネスを成り立たせることができます。ただし、「スーパーニッチ」として1番であり続けることがポイントです。2番目以降は選ばれなくなります。そもそも市場のパイも大きくないですから、大打撃です。いかにユーザーを絞って、「スーパーニッチ」として1番であり続けられるか、徹底しなければいけません。

 そして、インターネット上での情報発信を続けることです。月1回、隔週に1回、毎週1回ではなく、できれば毎日、情報を発信してください。毎日情報を発信していないのに、「ユーザーが全然アクセスしてくれないんですよね~」なんて言ってはダメです。「毎日発信する」という努力を、最低1年間は続けてから、「ユーザーがアクセスしてくれない」と言いましょう。1年発信してダメなら、おそらく「サービス自体がダメ」ということですから、要因が非常にわかりやすいです。「スーパーニッチ×毎日発信」で道は開けます。もし、大手企業が「スーパーニッチ×毎日発信×100サイト」をやり出したら、大変ですね。そこまでの気合があるスタッフを育てられたら恐ろしいですが。

 地味で、手間で、面倒なことを続ける。インターネットのマーケティングも、このフェイズに入ってきています。でも、デジタルデータで成果検証をしながら改善活動ができるので、それなりに「ラク」なんですけどね。まずはここをスタッフに理解してもらうことが、本当のインターネットマーケティングへの第一歩かなと思います。

 それでは、またいつかどこかで。

 おわり。

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ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。