ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

ネットショップの売上を上げる方法は、実はふたつしかない!?【no.1305】

 ネットショップの売上を上げる方法は、実はふたつしかありません。「ネットショップの」という言葉をつけなくても、ふたつしかありません。どんなビジネスでも一緒です。

 ひとつは、いまネットショップにこられているお客様がもっと買ってくれるようになること。もっと買ってくれるようになれば、売上は上がります。

 もっと買ってくれるというのにはいくつか意味があります。まずは購入頻度。1ヵ月に1度購入いただいていたのが1ヵ月に2度になれば売上は倍になります。次に単価。1回の購入金額が2,000円だったものが、1回で4,000円ほど購入してもらえるようになれば、同じく売上は倍になります。そして転換率。100人に1人が購入してくれていた状態が100人に2人が購入してくれる状態になれば、売上は倍です。

 いずれにせよ、いまネットショップのことを知ってくれていて、アクセスしてくれるお客様がもっと買ってくれるようになると、売上は上がります。

 もうひとつは、ネットショップにもっとたくさんのお客様が来てくれるようになること。もっとたくさんのお客様がアクセスしてくれるようになれば、売上は上がります。

 もっとたくさんのお客様にネットショップに来てもらうためには、認知の向上が必要です。よりたくさんのお客様にネットショップの存在、商材の存在、サービスの存在を知ってもらい、ネットショップの認知を広げ、アクセスに繋げていきます。そこでポイントになるのが「情報発信」です。インターネット上での「情報発信数」と「情報発信クオリティ」、量と質を増やすことで認知を拡大していきます。

 以上、ネットショップの売上を上げる方法はふたつしかありません。三つ目があるとすれば「いまネットショップにこられているお客様がもっと買ってくれるようになる」と「ネットショップにもっとたくさんのお客様が来てくれるようになる」が同時に起こった場合です。この場合も、売上は上がります。

 なので、私たちがネットショップを運用改善していくときに考えなければいけないことは、「いまのお客様にもっと買ってもらえるようにはどうすればいいか」ということと「もっとたくさんのお客様に来てもらうためにはどうすればいいか」ということのふたつだけなのです。このふたつを徹底的に考え、実践していけば必ず売上が上がります。

 当たり前のことを書いているようですが、これは意外と当たり前だと腹の底から認識されていないことだったりもします。SEO対策をすれば売上が上がるのではなく、動画を使えば売上が上がるのではなく、CRMシステムを導入すれば売上が上がるわけでもないのです。

 考えなくてはいけないことは、「いまのお客様にもっと買ってもらえるようにはどうすればいいか」と「もっとたくさんのお客様に来てもらうためにはどうすればいいか」のあくまでふたつだけ。SEO対策も動画もCRMシステムもあくまでこのふたつを実現するための「ツールのひとつ」に過ぎません。大切なのはツールや手段を軸にしてマーケティングを進めていかないことです。

 話は実はとてつもなくシンプルです。シンプルだからこそ考え続けるのが難しい。シンプルだからこそ掘り下げ続けるのが難しいことだったりします。どうしても新しいツールや手段を導入すれば、それが売上に繋がりそうな気がしてしまいます。それでは上手くいきません。

 「いまのお客様にもっと買ってもらえるようにはどうすればいいか」と「もっとたくさんのお客様に来てもらうためにはどうすればいいか」。その後にツールと手段があります。日々のネットショップの運営業務をこの軸から考える習慣をつけていきましょう。

 おわり。

 

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ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。