ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

これから月商1億円のオンラインショップをつくるには?後編【no.1374】

 これから月商1億円のオンラインショップをつくるにはどうすればいいか?後編です。

 前編ではオンラインショップの市場環境の変化と1億円のオンラインショップを100店舗つくる話について紹介をしました。後編は月商1億円を達成するために中小企業のEC事業が目指す方向について書いていきます。

*単体のオンラインショップで月商1億円という発想を捨てる

 「買いたい人」よりも「売りたい人」が多い時代。単体のオンラインショップで月商1億円を達成することが難しくなります。まず単体で達成するという発想を捨てましょう。そして複数のオンラインショップで「合計1億円」のイメージを立てるのです。

 たとえば、月商2,000万円のオンラインショップを1店舗。月商1,500万円のオンラインショップを2店舗。そして月商1,000万円のオンラインショップを1店舗。おまけに月商500万円のオンラインショップを4店舗。この8店舗のオンラインショップで合計して1億円が達成できるはずです。

*小さいオンラインショップをいくつも立ち上げる理由

 単体でのオンラインショップで達成が難しい理由。それは、オンラインショップの規模が大きいほど大資本と競合することになるからです。目下、もっとも相手にしてはいけないECサイトはAmazonでしょう。Amazonと競合をしても勝てるわけがありません。

 中小企業がオンラインショップで売上をつくるとすれば、ニッチな商材への特化。「ここだけは絶対に負けない」というブランドをつくることです。言うなれば、お客様を絞るということです。お客様を絞り、特定の顧客にだけ「絶対的一番」のオンラインショップであり続ける。「絶対的一番」の月商の目安が1,500万円から2,000万円になると思います。ここは経験上の話です。

*たくさんのお客様を対象にしない

 単体での達成を目指すとなると、様々なお客様を対象にするしかありません。対象を広げるほど、最大公約数の小さい個性の薄いオンラインショップになります。たくさんの人数が参加する会議が妥協だらけの無難な結論に達してしまうのと一緒です。これでは「絶対的一番」にはなれません。

 月商1億円のために向かうのは徹底的にニッチの方向です。ニッチのオンラインショップが集まって、その集合体が1億円になるのです。今後「1億円の店舗を100店舗立ち上げて、年商100億円を達成する」会社も出てくるかもしれません。そして「複数店舗で1億円」を実現するために、店長ができる人間が社内に何人いるかが問われます。まさに人財育成です。

 和歌山のセミナーでお話ししたこのテーマ。実はセミナーを企画されている方が「たまにはこんな話を聞いてみたい」という提案をされて決まったそうなんですね。セミナー終了後、その方が名刺交換に来られて「実は私が月商1億円を達成する方法を知りたいと提案したんです。困らせてしまってすいません」とご挨拶してくださったのです。

 Amazonをはじめとする大資本が今後よりECでも強くなっていくと予想される中で、中小企業の生き方について改めて考える機会になりました。

【合わせて読みたい】
月商1億円を超えるECサイトの運営手法とは…(株式会社日昇さん)

カテゴリー: 0.ECMJコラムALL, 2.Eコマースを続ける

ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。