ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

ショッピングモールのネットショップ検索対策を考える。後編【no.1376】

 ショッピングモールでネットショップを運営する際の検索対策について考える。後編です。

 前編ではスペアリブという商品を例にして、商品ページに入力する検索キーワードについて考えました。ただ残念ながら検索キーワードとしてできる努力はこのくらいです。検索対策とは「お客様が検索する」からこその対策ですから、深く考えれば考えるほど「お客様が検索しない」キーワードになっていってしまいます。

*検索結果画面で他より「選ばれる」ためにどうするか

 検索対策というと検討ポイントがどうしても検索キーワードに偏りがちです。お客様が検索したキーワードにヒットしないと、そもそも検索結果に出ないわけですからそれも当然なことなのですが、「検索結果に出た」自社の商品ページがお客様にクリックされているかというと、そうでもありません。スペアリブという検索で自社のネットショップにアクセスしたお客様が10人だったとしても、スペアリブと検索したお客様は10人ではないのです。もしかしたら1万人かもしれません。

 ショッピングモールでネットショップを運営する際、大切なのは検索結果の画面で勝つことです。自社のネットショップへのアクセスは少なくても、検索結果の画面にはたくさんのお客様が滞留しています。そう考えると集客対策として考えたいのは「いかに自社の商品ページをクリックしてもらうか」です。これは検索対策、検索キーワードの変更だけではなく、サムネイル画像の改善、サービス内容の改善をおこなわなければいけないということです。ポイントは「検索結果」です。

*検索のアルゴリズムを読む

 ネットショップの改善として検索キーワードの入力についてはある程度やれることが限られていますが、キーワードの重要性や入力方法の重要性は定期的に変化をしています。これがショッピングモールの検索の「アルゴリズム」というものです。

 商品名が短い方が検索結果は上になりやすい。検索キーワードがより前にあった方が検索結果は上になりやすい。検索キーワード同士が近い方が検索結果は上になりやすい。検索キーワードが複数回ページに入っていた方が検索結果は上になりやすい。など様々です。

 ショッピングモールの担当者さんに「いまアルゴリズム、どんなんですか?」と聞いて答えてくれれば良いのですが、担当者さんでも知らないことがほとんどです。日々主要な商品ページの検索順位をおさえておくことでアルゴリズムの変化に気づくことができます。

*毎日検索結果をみること。お客様に興味を持つこと

 「スペアリブ」でも良いですしもう少し狭めて「スペアリブ バーベキュー」でも良いので、同じキーワードで毎日検索をしてその検索結果を見続けていきましょう。毎日見続けると、順位が上がっている商品ページと下がっている商品ページがあることに気が付くはずです。順位が上がっている商品ページを複数見つけ、「そこに共通することは何か?」を探していってください。これが検索のアルゴリズムを掴むための練習です。

 もうひとつはお客様の声に耳を傾けること。スペアリブを買うときにお客様がどんな表現をするか、問い合わせのメールや電話連絡の際などにチェックをしてください。「どんな表現をするか」は「どんな検索をするか」のヒントになります。また、お客様がどんな「用途・利用シーン・目的」で購入しているか。これもマーケティングを改善する上でのヒントになります。場合によっては「どこでネットショップを知ったか、何に利用するか」お客様に直接聞いてしまっても良いかもしれません。

 おわり。

 

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ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。