ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

ネットショップの集客戦略「リアルからネットへの集客」【no.1384】

ネットショップの集客戦略、「リアルからネットへの集客」について解説をしていきます。

ここまで紹介をしてきたとおり、インターネットを使って新しいお客様にネットショップの存在を知ってもらうためには3つの方法しかありません。「インターネット広告」「検索」「メディア」の3つです。トレンドワード的な集客戦略が折々で出てきますが、いずれにせよこの3つのうちのどこかに集約されることは間違いありません。

インターネットを使って新しいお客様に知ってもらうのはこの3つの方法なのですが、当然ネットショップの存在を「リアル」で知ってもらえる可能性はこの限りではありません。実店舗やイベントや催事、またメーカーとしてのブランド認知力がある会社は「リアルからの導線を持っている」という点でネットでも有利なのです。ここを活用しない手はありません。

*リアル(実店舗、催事等)をおこなっていることの価値

まず「リアル」という表現が不慣れかもしれません。ネットに対してのリアル、仮想現実と現実の違いと捉えてもらえればと思います。実店舗、イベント、催事、紙通販、カタログ通販など、既存の販売チャネルと捉えてもらっても良いです。

リアルの導線を持っていることは「目的を持っていないお客様にもリーチすることができる」という点でインターネットに比べて優位です。ネットは行動の基点がお客様にあります。お客様が「利用用途」「目的」「課題解決」の意識を持つからこそ、ネットショップを見つけてもらうことができます。逆にいえば「利用用途」「目的」「課題解決」の意識のないお客様に知ってもらうことは難しいのです。

リアルは「モノ」としてそこに存在しているわけですから、お客様の「目的」が他にあったとしても「たまたま目について興味を持った」ということが起こり得るわけです。テレビCMなどは最たるものでしょう。

*リアル(実店舗、催事等)からネットへの導線を張る

実店舗を運営している事業者さんは、ネットショップもやっていることを店舗内で告知しましょう。ネットショップ限定の商品や新着情報がインターネット上で更新されていることなどを告知すれば、実店舗と合わせてネットをチェックしてくれる方も増えそうです。

イベントや催事に出店(出展)している事業者さんは、ネットショップをやっていることもアピールする他、自社のサービスの名前(ネットショップの名前)を覚えてもらうための工夫をしたいところです。イベントや催事は期間がくると終わってしまうので、以降にお客様は確認することができません。チラシやショップカードを作ってもいいでしょう。

*リアル(実店舗、催事等)からネットへの誘導をする際のポイント

リアルからネットに誘導するために大切なことは、「リアルとネットの成果を統合して考える」ことです。リアルの売上はリアルの売上、ネットの売上はネットの売上と考えてしまうと、リアルはネットにお客様を流したくないですし、ネットはリアルの存在をお客様に紹介したくなくなります。お互い「お客様を手放したくない」という関係は避けたいところです。

「リアル」で商品を購入するのか「ネット」で商品を購入するのか、それを決めるのはお客様です。ショップ側ではありません。お客様の選択できるチャネルがリアルとネット両方にある時代ですから、会社のルールや評価もそれに合わせて変えなければいけません。リアルとネットの売上を合計して全体で評価する、ネットの売上の一部リアルの売上の一部を相互に還元する、ネットの売上はリアルの売上としネットはマーケティングの役割と定義する、などの選択をしている事業者さんもあるようです。

カテゴリー: 0.ECMJコラムALL, 8.Eコマースの集客

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石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。