「マニュアル化とケース化」で運営業務を仕組み化していく【no.1420】

 ネットショップの運営業務のマニュアル化とケース化を考えていきましょう、という話です。

 ネットショップの売上0円からスタートして、試行錯誤の結果、月商100万円、月商300万円と成長をしていったとします。月商100万円~月商300万円。客単価を4,000円として、月の注文数が250件~750件。1日の注文数が約10件~約30件となると、ネットショップの運営業務をひとりで回すのが難しくなります。

 客単価が低く2,000円前後のネットショップならば注文数は倍です。注文数はイコール物量数です。受注処理の時間にかかる時間も多くなりますし、発送数も単純に増えます。注文数が増えるということは、発注数も増えるということですし在庫数も増えるということです。当然、お客様の問い合わせ数も増えます。

 自分自身の頭の中と自分だけの身体、また常に意図を伝えることができる家族など身近な人とネットショップを運営するフェイズは終わり、他人にネットショップの業務を委託するフェイズに入っていきます。このときにマニュアル化とケース化を使い分けて伝えていきたいところです。

 マニュアル化はご存知のとおり業務のフローを明確にする仕事です。

 たとえばネットショップの受注処理の仕事のマニュアル化。ネットショップのシステムから注文のCSVデータをダウンロードしてシステムにアップロードし、イレギュラーの注文と個別対応をする注文を仕分けする。イレギュラーの注文と個別対応の注文については一件一件を確認して、処理を決めていく。注文データと在庫データを照合し、物流に送る発送データを作成する。在庫が引きあたらない注文については仕入れ先への注文データを作成する―――などの業務フローがあると思います。

 ひとつひとつの業務フローを工程に細分化し、マニュアルを組んでいきます。テキスト文章だけではなく、できれば画面のキャプチャも添えたいところです。また動画が簡単に撮れる時代ですから、一連の流れを動画に撮っておくのも良いと思います。マニュアルは「0→1」をフォローするのが主な目的です。相手は全く業務がわからないことを前提にして「誰でもわかるように」内容を組んでいきましょう。質問が出てしまうようなマニュアルはマニュアルとは言い難いものです。

 もうひとつがケース化です。業務を伝える上でマニュアル化できないことがあると思います。マニュアル化できないことをケース化して伝えるのです。ケース化はサービスの判断基準のポイントを把握してもらうために使える方法です。

 たとえばネットショップの受注処理についてのフローを前述しました。紹介した一連の業務フローの中で、ケース化での対応が望ましい部分があります。「イレギュラーの注文と個別対応の注文については一件一件を確認して、」という部分です。

 ネットショップの受注処理では「備考欄」「メモ欄」の対応というものがあります。「宅配ボックスに入れて下さい」や「●月●日まで発送しないでください」や「緊急の連絡先」などパターンとしてマニュアル化できるものがほとんどですが、対応したことがない要望がくることもあります。イレギュラーとしてひとつひとつ上長に確認することもできますが、件数が増えるといちいち相談するわけにもいかなくなります。

 そこでケース化です。過去のイレギュラー事例とその対応、ポイントをリストにしておくことによってどのようなスタンスでイレギュラーに取り組めばいいかを測れるようにしておきます。ケース化によって原則を理解してもらい、あとは自分でアレンジを加えるという方法です。WEB制作や商品企画・仕入れなど、センスやニュアンスが問われる仕事はマニュアル化できませんから、ケース化で対応してみてください。

 おわり。