ネットショップの「差別化」と「付加価値」を考える。二【no.1425】

 「差別化」と「付加価値」を考える。第二回です。

*ネットショップの数は10倍になっても・・

 前回の第一回のコラムでお伝えしたとおり、ネットショップは半永久的に増え続けていきます。インターネットは商圏のない仮想空間ですから、サーバーの数を増やすだけでネットショップは立ち上がっていくのです。

 2013年のEコマース革命以降のYahoo!ショッピングの出店数をみれば明らかです。Eコマース革命以前のYahoo!ショッピングは出店店舗数が2万店舗でした。出店料と販売手数料をともに無料にするという「Eコマース革命」をYahoo!が打ち出してから、Yahoo!ショッピングの出店店舗数はどんどん伸び、現在ではアカウントベースで50万店舗以上のネットショップが存在している状態だと言われてます。わずか4年でYahoo!ショッピングに出店するネットショップの数は20倍以上になっているのです。

 ここで大切なことは、ネットショップの数が10倍になったとしても、お客様の購買の金額、お客様の購買の回数は10倍にはならない、ということです。実際には日本人の所得は減り続けています。マクロな話でいえば、「需要」は小さくなっているのにも関わらず「供給」が大きくなっているのがインターネットの世界なのです。

*「差別化」と「付加価値」が必要になる意味。

 マクロな目線でいえば、Eコマースはすでにオイシイ状態ではありません。Amazonという巨大勢力もあります。しかしEコマースは大手企業のものだけではありません。中小零細企業も創意工夫で戦えるのがインターネットという市場です。ミクロな目線で数パーセントでもシェアを取ることはまだまだ可能です。そのためのキーワードは「差別性」と「付加価値」ということになります。

 2003年や2004年のEコマースの市場のように「インターネットでお客様が購入できる場所が楽天市場とYahoo!オークション(現ヤフオク)」と限られている時代ではありません。楽天市場やYahoo!ショッピングもありますしポンパレモールもある。Amazonやヤフオクもありますしメルカリという勢いのよい市場もあります。またネットショップの出店店舗数も増え続けました。

 Eコマースもすでにお客様側に選択肢のある時代です。「差別性」や「付加価値」がないとお客様に選んでもらえない、選び続けてもらえないのです。ネットショップが気に入らなかったり、他に好みのネットショップが見つかったりしたら、お客様は他のショップにうつっていってしまいます。

*お客様にネットショップを見つけてもらうために。

 ネットショップに「差別性」を持たせる意味はもうひとつあります。「差別性」がなければお客様に選んでもらえない選び続けてもらえない、という以前に「差別性」がないと、お客様にネットショップの存在を見つけてもらうことすら難しくなるのです。インターネットのマーケティングにおける本質的な話です。

 ネットショップは実店舗のように存在を目で見ることができません。実店舗なら興味があっても興味がなくても存在を目で見ることができますが、ネットショップは興味がなければ存在自体を知ることができません。ここがポイントです。ネットショップはお客様に「探される」ことでその存在が成り立ちます。だからネットショップを立ち上げただけではお客様はアクセスしてくれないのです。いかに「探される」「目に触れる」機会をつくるかなのです。

 ネットショップが対象にする顧客像(ペルソナ)に「差別性」を持たせていれば、お客様が「探した」ときにネットショップがヒットする可能性が高くなります。たとえ「探す」お客様の数が少なくても、「目に触れる」機会が増えればアクセスされる可能性も高まります。他のネットショップと全く同じことをしていても仕方がないのです。

 つづく。