ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

「販路拡大」型の会社がEコマースで成功するための本当のポイント。二【no.1475】

 Eコマースに取り組むための本当のポイントについて書いていきます。母体となるビジネスをやられていて、インターネットで販路拡大を考えている会社さんによく読んでもらいたい内容です。

*「販路拡大」型の会社はネットショップの優先順位が低い

 前回のコラムでも書いたとおり、「販路拡大」型の会社のネットショップは会社の積み重ねてきた実績をインターネット上でも活かして運営をすることができます。ただし、ネットショップの運用に本気で取り組んでいくにあたって、その障害になってしまうのも「母体となるビジネス」です。

 「販路拡大」型の会社にとって、ネットショップはあくまで販路拡大の一手です。会社の売上や利益、従業員の関わりは圧倒的に母体となる既存ビジネスです。当然ながら優先順位は二番目以降です。ここがネットショップ「専業」型の会社とはまったく違うところでしょう。ここにネットショップが成功しづらい理由があります。どうしても取り組み方が中途半端になってしまうのです。

 Eコマースのマーケットは全国大会です。商材によっては世界大会です。本来、リアルの世界(既存ビジネス)で営んできた商圏のあるビジネスよりも、ネットショップの市場は簡単ではないはずです。中途半端な取り組みは残念ながら成果が「ゼロ」になってしまいます。

*本を読んでも、セミナーに参加しても、アドバイスをもらっても・・

 ネットショップを「販路拡大」型で活用しようとしている会社の経営者さんや事業責任者さん、そしてネットショップの運営担当者さんは忙しい中時間をつくって、Eコマースの本を読んだり、Eコマースのセミナーに参加したり、仲間からEコマースのアドバイスをもらったりしています。

 実は、Eコマース事業を成功させるためのノウハウや成功事例や具体策はありふれてます。本でもセミナーでもアドバイスでも、いたるところに情報が転がっています。ではなぜネットショップが成長しないのか、本質的な課題は「実践」にあるのです。

 本を読んでも、セミナーに参加しても、アドバイスをもらっても、ネットショップの売上は上がりません。学んだことを実践してその結果を検証し、次の仮説を立ててまた実践する。これを何度も繰り返すことによって自社だけの「成功パターン」を会得し、売上が成長していく。圧倒的に足りないのは「実践量」なのです。

*「実践量」を増やすために取り組んでいきたいこと

 ネットショップの運営が優先順位の一番目ではない。その中で「販路拡大」型の会社がネットショップに取り組み、売上に繋がるまで成長させるのは簡単ではありません。どうしても既存ビジネスの優先度がありますから、繁忙期にはネットショップの更新作業時間が少なくなる、もしくは更新作業がまったくできなくなる可能性もあります。

 しかし、ネットショップを成長させるためには着実な改善活動を継続することが大切です。そのためにも効率的に業務を回すタスク管理とスケジューリング、そしてネットショップの運用体制の整備が必要になります。一見すると「ネットショップを更新する時間がない」と思ってしまう場面でも、時間をつくることは可能です。

 そしてタスク管理とスケジューリング、運用体制の整備をおこなう中で大切なのは「決めたことは、必ずやる。期限を守ってやる」ということです。これはネットショップ運営だけではなく、仕事を進め成長していくための大前提です。この前提条件が崩れるとタスク管理もスケジューリングも運用体制の整備も机上の空論で終わってしまいます。

 「決めたことは、必ずやる。期限を守ってやる」ネットショップ成功のため着実な一歩をつくっていきましょう。

 つづく。

カテゴリー: 0.ECMJコラムALL, 6.Eコマースの悩み

ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。