目先「送料問題」をネットショップが成長する新しい機会にする【no.1511】

 2018年のEコマース業界の目先のトレンドは「送料問題」になるでしょう。ネットショップを運営する我々が直面しなくてはいけない問題です。

*年末商戦を終えて冷静になってみると・・

 ヤマト運輸の送料値上げ問題もあり、ほぼすべてのネットショップにおいて昨年の10月ないし11月から配送料の負担が大きくなっているかと思います。配送料の値上げのタイミングでお客様への送料負担を多くしたネットショップもあるでしょう。

 そのまま12月に突入したネットショップもあると思います。競合ネットショップが軒並み送料を値上げする中で、一時的に様子をみて受注に影響があるかを確認するのも逆張りの手としては充分アリです。結果はどうだったかわかりませんが、いずれのネットショップもバタバタの12月を終え冷静になるのが1月から。

 そして3月の決算の締めに向かって収支を冷静に見直すタイミングです。もしかしたら配送料値上げの件もあり、「思ったほど利益が残っていない」もしくは「赤字に転落してしまっている」ネットショップも少なくはないでしょう。

*ネットショップができる選択肢は限られている

 送料問題について、ネットショップ運営側が改善できることは限られています。

 ひとつは配送業者を変えること。ヤマト運輸から日本郵政に軸足を変えたネットショップも多いようですが、その日本郵政も配送過多の状態に陥ってしまっているようです。もうひとつは送料を値上げすること。単純にお客様への負担を増やすことによって配送料の対応をします。商品を値上げして利益率を整えることも同義です。そして、自社のビジネスモデルを変えること。利益率の高い商品の開発や、客単価を上げることでの対応は、そのまま「ビジネスモデルの変化」に繋がります。なぜなら、対象顧客を変えることに近いからです。

 この3つの方法のうち、いずれかをネットショップは選択しなくてはいけません。ひとつかふたつか全部です。そして大切なのは、社内のデータを分析することによって最適なバランスをつくることです。

*手を入れる商品と手を入れない商品を見つけ出す

 ネットショップの認知を拡大させ、売上を成長させていくためには「導線」となる商品の存在が不可欠です。「このネットショップといえば、この商品」というものがあるとネットショップの運営は格段にラクになります。強豪のネットショップには必ず「導線商品(=ヒット商品)」があります。

 ネットショップの商品に対して画一的に送料負担を増やしたり、利益率を操作したりすると、「導線」が失われてしまう可能性があります。ネットショップの「導線」はちょっとしたことで競合のネットショップにとられていきます。自社のキーポイントになっている商品には「手を付けない」ことも大切です。

 ネットショップの商品を「アクセス数」「売上」「利益率」「検索順位」など、複数の観点から分析してみてください。ECMJコラムでも紹介をしている商品別販売実績管理表とカテゴリ別販売実績管理表を用いて「動かしてよい商品と動かさない商品」を探していけばスムーズです。

*ネットショップの条件は一緒。送料問題を成長機会に繋げよう

 今回の送料問題、程度の差はあれど値上げという条件はどのネットショップも一緒です。もちろん値上げは自社にとって良いニュースではないですが、それは他のネットショップも同じ。「困ったなぁ」といい続けるか、自社のネットショップをより筋肉質にするための成長機会にするかは自分次第です。

 状況がネガティブになれば当然「諦めて」しまうネットショップも出てきます。2018年の3月末でEコマースをやめてしまう会社もあるでしょう。でも消費者のニーズはすぐには縮まりません。改善を続けられれば良い未来が待っています。