著者:石田 麻琴

ネットショップバックオフィス業務の改善とシステム活用について。その2【no.1547】

 前回のコラムではEコマース事業におけるバックオフィス業務の全体像について解説をしました。

*バックオフィス業務の改善は「売上アップ」に繋がる

 ネットショップのバックオフィス業務は外から見えません。ECサイトやメルマガ、広告掲載などのフロントヤード業務は外側からみることができますが、バックオフィス業務はWEB上ではなく社内にあるもののためみることができません。ショッピングモールの担当者もWEB制作会社も広告代理店にもノウハウが残りづらいのはそのためです。

 また、バックオフィス業務のシステム化、仕組み化、効率化、データ化をいかにフロンドヤード業務に繋げていくかという話は、実際にネットショップを運営している人間でないと説明が不可能です。このコラムではバックオフィス業務の改善だけではなく、フロントヤード業務に繋げるための考え方、つまり「売上に繋げる方法」まで紹介していきます。。

*「受注処理/データベース管理」はデータの要になる

 バックオフィス業務の中でも「受注処理/データベース管理」の仕事は特にデータ分析をおこなうための要になってきます。どんなデータベースを構築しデータを蓄積していくかで、顧客の購買状況や購買行動の変化を読み取る力が変わっていきます。まずは「受注処理/データベース管理」のシステム化について考えていきます。

 ネットショップをスタートさせたばかりの頃、開店直後から1日100件200件という注文がくるネットショップは別ですが、最初はカートシステム内の受注管理の画面を使って注文データをさばいていきます。ただ、1日の注文が20件30件になるとカートシステム内の受注管理画面で1件1件を対応することが難しくなります。受注処理を1件10分でおこなっているとすれば30件で5時間です。当然、フロントヤードの業務に時間をかけた方がネットショップの成長に繋がります。

 受注処理の業務を仕組み化・効率化するためにはシステムの導入がシンプルです。方法はふたつです。自社のカートシステムに連動する受注管理システムを導入するか、もしくは自社で受注管理システムを作ってしまうかです。前者は月額1万円以下で導入が可能です。特別な販売形式でなければどんなショップにも対応します。後者の場合は自社内にシステム構築のスキルを持った人間が必要になりますが、販売方法や販促方法によって受注管理システムやデータベースを組み直せるという利点があります。

 ちなみに私はネットショップ担当者時代、マイクロソフト社のAccessで受注管理システムを構築していました。年商10億円でもAccessの受注管理システムでワンタッチで受注処理が可能でした。特別なスキル、というほど特別なものもありませんでした。

*個別対応は受注処理システムでカバーができる

 受注処理をするときに時間のかかる原因になるのが個別対応です。1件1件の注文画面を開いて配送地域や決済方法、購入商品を確認します。通常の宅配便で配送が可能なのか、同じ日に他の買い物カゴで同梱できる商品を買っていないか、別届けの配送だったり、のしを付ける必要があったり、宅配ボックスに入れる要望だったり、配送日や配送時間帯の希望があると思います。ここに時間がかかるわけです。

 基本的に受注管理システムではこれらの処理を一括でおこなうことができます。販売方法の設定をおこなうことで、個別対応が必要でないものと個別対応が必要なものに注文を分け、最低限の対応で注文処理をおこなうことができます。もちろん在庫管理や物流管理にデータを反映させられるようにデータ形式を自動で変換することも可能です。