ネットショップバックオフィス業務の改善とシステム活用について。その4【no.1550】

 前回のコラムではEコマース事業におけるバックオフィス業務のうち「受注管理/データベース管理」で整理されたデータがいかにフロントヤード業務の改善に結びついていくのかを解説しました。

*「物流」は唯一お客様と対面する機会になる

 バックオフィスの「受注処理/データベース管理」の次の仕事である「物流」はネットショップの仕事の中で唯一お客様と対面する機会になります。もちろん実際にネットショップの担当者がお客様のところに配達にいき商品を直接渡すということはありませんが、配送会社の担当者さんを通じて商品がお客様と対面するのが「物流」の仕事の先にあります。

 フロントヤードの仕事「商品企画/商材開拓」「WEB制作」「集客」「運営」ではお客様とネットショップ担当者がお客様と対面する機会はありません。「集客」においてリアルの販促イベント、催事などに出店することでお客様と直接接することは可能ですが、「インターネット」の範疇であれば接触機会はありません。

 またバックオフィス業務である「受注処理/データベース管理」においてもお客様と接触することはなく、「カスタマーサポート」の仕事ではメールやお電話を通じてお客様と接するものの、対面する機会というわけではありません。「物流」の仕事は「お客様に出会う」仕事だと思って取り組むべきです。

*「お客様に出会う」仕事と思えば取り組み方が変わる

 ネットショップで購入した商品をお客様がどれくらい楽しみにしているかはわかりません。何か月もお金を貯めて買った商品かもしれませんし、何度も他の商品と比較検討を重ねて買った商品かもしれません。逆に、いつものルーチンの中で同じ商品をなんとなく選択していたり、比較検討したけれど決め手がなく仕方なく選んだ商品かもしれません。「お客様に出会う」と思うことが大切です。

 バックオフィス業務は合格点がある仕事です。商品の梱包、段ボールの選び方、納品書のサイズ・レイアウト・デザイン、そしてカタログ・チラシなどの封入物です。自社の競合ネットショップや大手のネットショップで実際に商品を購入して、どのように商品と対面するかを確認してみましょう。その内容はけっして自社で真似のできないものではないはずです。それができれば「お客様との出会い」では合格点を取ることができます。

 どこまで「物流」にオリジナリティを出すかはネットショップ次第ですが、自社オリジナルの段ボールや袋は配送時のインパクトも強く、ブランド力を強めるイメージがあります。ネットショップ初期の段階での対応は難しいですが、月間の発送数が300~500件になれば検討しても良いのではないでしょうか。

*「物流」のデータをサービスに繋げる

 「物流」をサービスに繋げるための考え方です。最初に思いつくのが「即日配送」です。注文を受けてからの配送が早いほどお客様への満足につながります。が、昨今の過剰な即日配送サービスや配送会社の物量過多・配送料値上げなどにより「とにかく早い」はユーザー側からも見直されつつあります。即日発送をデフォルトにしていない大手ネットショップもあり、そこまで競争対象になるサービスにはならない流れがあります。

 となると「物流」改善のテーマは商品のピッキングのスピードや梱包のスピード、商品入荷時の検品のスピードなどになります。各業務に対して目標数値をもち、その目標数値に達するための「個人の改善」と「環境の改善」を繰り返すことで効率化が図られていきます。もちろん梱包ミス・発送ミスの数字も「ゼロ」を目指して目標立ててください。

 Eコマース事業者の皆さんには、ぜひ隔週もしくは月一回の「物流改善ミーティング」をおこなってもらえればと思います。