著者:石田 麻琴

ネットショップバックオフィス業務の改善とシステム活用について。その5【no.1551】

 前回のコラムではEコマース事業におけるバックオフィス業務のうち「物流」の仕事の役割と改善テーマについて解説しました。最後は「カスタマーサポート」についてです。

*「カスタマーサポート」はバックオフィス業務ではない?

 お客様対応、コールセンターなどとも呼ばれる「カスタマーサポート」の仕事はそもそもバックオフィス業務なのかというところから話を進めていきます。

 「カスタマーサポート」の仕事の主なものとして、お客様からの商品の返品返金・交換の対応や、お届け先の変更、個別の依頼事項の対応、またクレーム対応といったものがあります。それだけではなく、商品購入前のお客様の質問・相談のメールや電話もあります。商品購入前のアドバイスという仕事はバックオフィス業務ではなくフロントヤード業務ということになります。

 バックオフィス業務と思われがちな「カスタマーサポート」の仕事ですが、実はフロントヤード業務にも直結しているのです。「売上」をつくる仕事のひとつです。

*「カスタマーサポート」に振ってくる購入前・購入後の声とは

 フロントヤードの仕事では、ネットショップの売上を伸ばすために様々な改善活動がおこなわれていきます。取り扱っている商品の画像の枚数を増やしたり、使用している画像を載せたり、商品の説明文もよりわかりやすく改善を施します。商品ページの改善だけではなくネットショップ全体の改善もしかりです。配送方法や決済方法の表記や注意事項の表記なども、お客様によりスムーズに伝えスムーズな購入に繋がるように日々知恵を絞っています。

 ただ「自分たちが良いと思って改善したこと」が実際にお客様に伝わっているか、お客様の理解のサポートになれているかというと必ずしもそうではない場合もあります。自分たちの改善の成果をはかるひとつの指標がデータです。データは定量的なものですので、「1結果に効いたのか」「10結果に効いたのか」をわかりやすく表現してくれます。

 そしてもうひとつは「お客様からの声」です。データには上がってこない「定性的」な成果が上がってきます。そして「お客様からの声」を受け止めるのが「カスタマーサポート」の仕事です。フロントヤードのスタッフがおこなった改善に対する「お客様からの定性的な評価」をフィードバックするのが大切になります。

*「お客様からの声」は随時フロントヤードに投げる

 「お客様に指摘されたこと」がネットショップの改善点になる可能性があります。また「お客様から質問を受けたこと」はネットショップを見ていてお客様がわからなかったことです。「お客様から相談を受けたこと」はどうやったらネットショップの中でお客様に伝えることができるかを考えましょう。

 わざわざカスタマーサポートにメールを送ってくれたり、電話をかけてくれたりするお客様はごく一部で、「わからないからとりあえず今は買わなくていいかな」とか「わからないから他のネットショップを探そう」などと自社のネットショップを去っていってしまうお客様がほとんどになる。1人のお客様から問い合わせがきたら他のお客様もそう考えているかもしれない、と検討に上げましょう。

 フロントヤード業務のミーティングにはカスタマーサポートのメンバー(特に責任者)は必ず出席することが大切です。新発売の商品の見せ方や販促企画の内容や条件、メールマガジンのコンテンツを事前に知っておくことでお客様からの反応にすぐ対応することができます。最悪なのは「そんな企画やってたんだ・・」と情報共有されていないパターンです。

 ―――以上、5回に分けてEコマース事業のバックオフィス業務の改善について書いてきました。「ネットショップをやっている人」からしかキャッチできない情報だと思うので、ぜひ参考にされてください。