著者:石田 麻琴

マーケティングの因数分解「アクセス数」を構成する要素。前【no.1604】

 インターネットのマーケティングの面白さのひとつは「結果から逆算」をして改善活動を展開していけることです。

 Eコマースのマーケティングの定番である「売上の公式」を知っている人は多いと思います。「売上=アクセス数×転換率×客単価」というものですね。この公式のデータ項目である「アクセス数」「転換率」「客単価」のいずれかが倍になれば最終結果である「売上」の数字が倍になります。逆に、売上を倍にしたければ「アクセス数」「転換率」「客単価」のどの数字を倍にするか、どの数字が倍にできるかを考えるのです。もちろんいずれのデータ項目も「1.3倍」にすることで売上を倍にするという考え方もあります。(この場合、売上の数字は1.3倍×1.3倍×1.3倍で約2.2倍になります)

 とはいえ、「売上の公式」の「アクセス数」「転換率」「客単価」のうち、倍になる可能性が高いのは「アクセス数」であり「転換率」はまだしも「客単価」が倍になるのはネットショップのペルソナ(顧客像/対象顧客)を変えない限り難しいところです。WEBサイトとページの改善を繰り返すことで「転換率」を地道にアップさせ、「アクセス数」を伸ばすことで売上を倍・3倍に成長させていく、のがEコマースだけでなくインターネットマーケティングのセオリーです。

 そのためにも「アクセス数」をもう一歩掘り下げ、「どのアクセスを伸ばせそうか」を考えることが大切になります。

*アクセス数を構成する要素:「無料導線」と「有料導線」

 「アクセス数」を構成する要素の一つ目が「無料導線」と「有料導線」です。つまり、アクセス数はお金をかけないで上げられる項目と、お金をかけることで上げられる項目に分けることができます。Eコマースの担当者は「予算計画」「利益率」「成長速度」などの条件から「無料導線と有料導線のどの項目によりリソースを注ぐのか」を選択と判断していきます。

 ちなみにネットショップの「売上の公式」では「売上=アクセス数×転換率×客単価」という「掛け算」でデータ項目を計算していきますが、「アクセス数」を構成する要素は「足し算」です。「アクセス数=無料導線×有料導線」ではなく、「アクセス数=無料導線+有料導線」になります。なので、「売上=アクセス数×転換率×客単価」は「売上=(無料導線+有料導線)×転換率×客単価」というように表現することもできるわけです。この考え方を持っているとここからのコラムがより面白くなります。

 「無料導線」を構成する要素です。検索エンジンからの検索流入は無料導線です。検索流入は商品やサービス・ブランド・会社の名前を直接検索キーワードにした「直接検索」と、商品・サービス・ブランド・会社に関連する検索キーワードによる「間接検索」のふたつに分けられます。(「直接検索」「間接検索」は勝手に名前をつけました)。たとえばECマーケティング人財育成についてならば、「ECマーケティング人財育成」や「EC 石田(実際にけっこういらっしゃる)」で検索してWEBサイトにアクセスするのは「直接検索」、「ネットショップ マーケティング」や「Eコマース 売上アップ」で検索してWEBサイトにアクセスするのが「間接検索」ということになります。

 またSNS(ソーシャルメディア)の活用も「無料導線」を構成する要素に入ります。基本的にTwitterやFacebookやInstagramを導線として活用することは「無料」です。「SNS流入=Twitter+Facebook+Instagram」という公式が成り立ちます。「無料導線」のメインは「検索流入」と「SNS流入」です。そう考えれば「売上=(検索流入+SNS流入+有料導線)×転換率×客単価」という公式が成り立ち、さらに深掘りすると「売上=(直接検索+間接検索+Twitter流入+Facebook流入+Instagram流入+有料導線)×転換率×客単価」という公式が成り立ちます。