著者:石田 麻琴

ネットのデータとリアルのデータの繋げ方が成長を左右する。その3【no.1678】

 インターネットのビジネスは「データのビジネス」です。常にデータをみながら、自社の改善活動・マーケティング活動の効果を検証し、次の仮説を立て、さらに次の具体施策に動いていきます。

 「市場に対して何をすればいいのかは正直我々にはわからない。ただ市場に対してやったことが良かったか悪かったかはすぐにわかる」インターネット系のある経営者が講演で話していたことです。この言葉がインターネットのビジネスを表しているといえます。

*ネットからデジタルマーケティングに入っていく

 前回のコラムでは、ネットビジネスを展開している会社はリアルビジネスを展開している会社に比べて「データ活用」の感覚か鋭くなりやすいこと、逆に、リアルビジネスはネットビジネスに比べてデータに触れる機会が少なく、感性が養われづらいことを説明しました。リアルビジネスを展開してきた事業者がネットビジネスに参入したとき、成長の軌道に乗るのが遅れてしまう理由がここにあります。「データ活用の認識」です。

 とはいえ、既存のリアルビジネスを展開している中で「もっとデータを気にするようにした方が良いですよ!」と外側から説いたとしても、「どこまでがデータを気にしている状態で、どこまでがデータを気にしていない状態かがわからない」というのが現実でしょう。リアルビジネスのデータ化として、営業支援システムとしてのSFAや顧客引き上げとしてのMA(マーケティングオートメーション)がありますが、データの概念やデジタルマーケティングの概念を知っていないと「ただシステムを回している」状態になりかねません。

 デジタルマーケティングを理解する。データ活用の概念を知る。会社組織や人財を「デジタルの人財」に変化させるためのひとつの方法として、インターネットのマーケティングからデジタルマーケティングに入っていくのはどうでしょうか。

*リアルビジネスのインターネット活用

 このコラムはインターネット活用の「3+1」の紹介から入りました。「3+1」のうちリアルビジネスに関係するのは、「インターネットで集客をして、リアルの商談を経て受注にいたる」パターン(2番目のパターン)、「インターネットで集客をして、リアルの場に足を運んでもらう」パターン(3番目のパターン)のふたつです。

 2番目のパターンとして主にBtoBのビジネスが挙げられます。インターネットで新しいお客様に知ってもらう、インターネットでサービスを説明する、そしてお客様に「問い合わせ、相談、資料請求、メルマガ登録、セミナー参加登録など」をネット上からおこなってもらい、リアルの商談を介して受注に繋げるマーケティングです。

 この2番目のパターンはBtoBのビジネスがメインですが、BtoCのビジネスのケースもないわけではありません。たとえば、不動産。マンションの購入などをイメージしてください。Eコマースのように、ネットで物件を探して、見つけて、ネットで決済、ということはないと思います。自動車の購入でも、同様です。アポイントを入れて、商談をしてから支払い方法を含め、購入を決めるはずです。

 3番目のパターンはBtoBよりもBtoCに多いパターンです。BtoBの場合は「ネットでサービスを知ってもらって、アポイント無しに会社に来てもらう」ということはないですから、やはりBtoCのパターンが中心になります。

 今回のコラム「ネットのデータとリアルのデータの繋げ方が成長を左右する」では、インターネット活用の2番目のパターンの「ネットとリアルのデータの繋げ方」について紹介をしていきます。次回から具体的な手法に入っていきます。