著者:石田 麻琴

課題をクリアしてデジタルマーケティングを推進しよう!前編【no.1707】

 デジタル時代のマーケティング―――言葉にするとデジタルマーケティングになるのでしょうが、これからのマーケティングのポイントはデータの活用だと思います。

 デジタルマーケティングってあまり耳慣れない言葉だったり、デジタル時代のマーケティングの全体をカバーしている言葉なのかいまいちピンとこなかったりしますが、WEBマーケティングやインターネットマーケティングという言葉に比べると、まだ全体感があります。

*リアルビジネスの世界がデジタル化している

 デジタルのビジネスというとインターネットのビジネスを指すのが一般的でした。WEBサービスとEコマースとSNS。海外だとGoogleやAmazon、facebook、Apple、日本だとYahoo!JAPANや楽天市場、mixi、ZOZOとか。インターネットがなかったら生まれなかったと思われるビジネス。何気にAppleは元々パソコンメーカーですから、ちょっとこの8社とは異なる性質かもしれませんが。

 ただインターネットという括りではなく、データという括りでいくとネットのビジネスだけではなくリアルのビジネスの世界もデジタル化が進んできています。インターネット上のような仮想空間ではなく、WEBサービスのような無形なものでもなく、電車に乗るためのSuicaやPASMOのようなICカードがデータ活用の素材になっていたりするんですね。

 リアルの世界もネットの世界と同様にデータを活用してマーケティングが回るようになっていっているわけです。だからこそ、デジタルマーケティングという言葉の認識が必要になるのではないかと思います。

*デジタルマーケティング推進=IT化、ではない

 デジタルマーケティングという言葉を考えるとき、大切なのが「デジタルマーケティング推進=IT化」ではないということです。会社のITシステムを新しくしたり、新しいマーケティングツールを導入したりすることだけがデジタルマーケティングを進めること、だと思ってしまうと、どこか本質とズレていってしまう感じがあります。

 デジタルマーケティングを進めていくことを、「デジタルのITシステムやマーケティングツールを活用して自社のマーケティングを進めていくこと」と考えてもらえるともう少しわかりやすくなるかもしれません。自社のデジタルマーケティングをつくっていくとき、「デジタルのITシステムやマーケティングツールを活用する」ということと「自社のマーケティングを進めていくこと」の2つの課題が生まれるということです。

 この2つの課題へのアプローチではなく、デジタルのITシステムやマーケティングツールを「導入する」ところだけデジタルマーケティングが止まってしまっている会社が多いように感じます。皆さんの会社はどうでしょうか。簡単なことではないので、恥ずかしいことではありません。これからやっていきましょうという話ですね。

*マーケティング戦略はあるか、システムやツールを活用できているか

 2つの課題のうち、まず後者の「自社のマーケティングを進めていくこと」です。デジタルのシステムやツールを導入するからこそできるようになる戦術もあるとは思いますが、デジタル如何に関わらず「自社のマーケティング戦略」がなくてはいけません。これまでの自社のマーケティング戦略をデジタルを使っておこなうのがデジタルマーケティングなのです。

 ですので、そもそも自社にマーケティング戦略とその実行サイクルがなければ、デジタルマーケティングは進んでいかないわけです。

 そして前者です。デジタルのITシステムやマーケティングツールは「導入する」だけのものではなく「活用する」ものです。もう少し踏み込めばITシステムやマーケティングツールを使って皆さんの会社、スタッフ個々人の「日常業務」のサイクルが作られていなければ「活用している」とはいえないわけです。導入したものの日常的に使われていないITシステムやマーケティングツール、たくさんあるのではないでしょうか。