著者:石田 麻琴

「自分との約束を守る」ための「時間管理術」。その3【no.1716】

 「自分との約束」を守るための「時間管理」の話、その3です。

*スケジュールを前倒しにすれば楽になる

 たとえば明日までに提出しなければいけない資料があるとします。前回のコラムで書いたような工程分けをして効率的に臨んだとしても、明日が提出日なわけですからそのひとつひとつの仕事が「提出する資料の確定版」になります。それが対相手に見せたり、場に晒すことになる「確定版」だと思うと途端に手が動かなくなるものです。「これでいいのか?これでいいのか?」と不安になることでしょう。

 スケジュールを前倒しにすればこんな不安に駆られることはありません。スケジュールに余裕をもって工程分けしたものを着実にこなし、まずは「全体を一旦体験」してみます。資料作成の工程の全体を一旦体験することで、「もっと良くするにはこうしたら良いのではないか」と気が付くこともあるでしょう。

 また、「全体を一旦体験」はあくまで「確定版」ではありませんから、「どうせ人に見せるものでもないんだし」という気持ちで進めていくことも「時間管理」上の有効な方法です。全体を一旦体験して、それから改善点を探して修正する。また全体を体験して改善点を探して修正する。これを3度繰り返せばクオリティの高い仕事ができるはずです。そしてこの3回転はいきなり「確定版」をつくるよりも時間もストレスもかからずに済むのがポイントです。

*「所詮自分の手駒しか出せない」という開き直り

 何かの課題に直面したとき、どうしても足が止まってしまいます。解決策を考えるために時間をとっているのか、それとも課題から目を背けて時間を引き延ばしているのか。後者のような「先送りパターン」のケースが多いのではないでしょうか。難題に対しての解決策を自分で考える、自分の周りにいる上司や先輩や仲間からのアドバイスをもらう、そこまでをやったのならば次は解決策に取り組むべきです。

 「所詮、自分の手駒しか出せない」のです。1週間、10日間考えこんだとしても自分の実力がアップすることはありません。むしろ、その課題に取り組み上手くいくかいかないかに関わらず「試行錯誤」することで実力をアップさせなければいけないわけです。足が止まってしまったときには「所詮自分の手駒しか出せない」と開き直って、前倒しのスケジュールで動いていきましょう。

 動いている間に見えてくるものがきっとあるはずですし、課題は自分に振り返ってきた時点で何らかのカタチで自分がクリアできるものです。そもそももともと難易度が高めの課題で、「試行錯誤」を試されているケースもあります。スマートな解決に結びつけるものだけが仕事ではないのです。

*仕事が早めに終わったら、自由時間

 仕事によってはなかなかこうできない人もいるかと思いますが、仕事が早めに終わったら自由時間です。ネットで調べものをするもよし、本や雑誌を読むもよし、タバコを吸ったりコーヒーを飲むもよし、そのままの勢いで次の仕事に取り掛かっていくもよしです。工程分けをした仕事が設定していた時間より早く終わったとしたら休んでもらって良いのです。(良いと思うのです。かもしれません)

 「時間管理」を活用すると、どんな仕事にどれくらいの時間がかかるかが取り掛かる前にわかるようになります。これは誰しもが「感覚的」には持っているものですが、特に営業職など文系の仕事では明確に「これくらいの時間を要します」と言える人は少ないのではないでしょうか。個々の仕事にどれくらいの時間がかかるかがわかれば、1日にどれくらいの仕事ができるかがわかります。1日にどれくらいの仕事ができるかがわかれば、いつまでの期限・納期でできるかを明確に応えられるようになるのです。