著者:石田 麻琴

インターネット、デジタルマーケティングの入口とは。その2【no.1788】

(前回のつづきです)

 インターネットを活用したマーケティングを進めていくとき、果たしてどこから手をつけていけばいいか。その1のコラムでは「現状のデータと現状のマーケティングの整理」について紹介をしました。「現状のデータ」を取得することは、必ずしもデジタルツールで解決することではありません。

*「アナログのデータ」をいかに現場から吸い上げるか

 たとえば、Googleアナリティクスを活用すれば、自社のホームページの閲覧数や平均滞在時間、新規顧客と既存顧客のアクセスの割合などが自動集計され、条件を変えるだけでデータ分析をすることができます。SFAやCRM、MA、BIはもちろんのこと、デジタルマーケティングのツールはデータ分析機能がデフォルトで加えられています。このあたりはデータの収集、集計を自動でおこなってくれるので非常に楽です。

 問題は「アナログのデータ」です。日々のデータ活用をおこなっていくとき、成果管理として必ずしもデジタルツールからのデータだけが必要になるわけではありません。成果管理の指標が「アナログのデータ」になる可能性も十分にありえます。「アナログのデータ」はデータの収集、集計を自分たちで行わなければいけません。大変で、面倒な仕事です。

 インターネットを活用してお客様からの「問い合わせを増やす」というマーケティングを展開する場合です。これは多くのBtoB企業が取り組んでいるケースだと考えられますが、「問い合わせを増やす」という成果が必ずしもホームページ上の「お問い合わせフォーム」からやってくるわけではありません。ホームページを閲覧したお客様が「電話で問い合わせをする」という可能性もあるはずですし、これもインターネット活用の成果になるはずです。

*「デジマ」はマーケティングの一部を「デジタル化」したもの

 インターネットを活用してお客様の「問い合わせを増やす」。このマーケティング活動の成果は「お問い合わせ数の増」であり、それはホームページ上のお問い合わせフォーム経由の問い合わせでも、ホームページに掲載されている電話での問い合わせでも、会社概要ページに記載しているメールアドレスからの問い合わせでも、いずれでも良いはずです。特定の問い合わせ方法に「寄せる」という考え方もありますが、基本的に「お客様が一番やりやすい方法を選べる」ことが善であるはずなので、どのお問い合わせが増えても「成果」になります。そしてその「成果」は数字として残されるべきものです。

 上記に例として挙げた、ホームページのお問い合わせフォーム、会社概要ページのメールアドレスからのお問い合わせについてはメールボックスや管理ツールに履歴が残るので、事後に成果として集計するのが比較的容易なのですが、手間になってしまうのが「電話問い合わせ」の成果管理です。

 電話での問い合わせの場合、電話を受けた社内のスタッフが問い合わせの電話であるとその数をカウントしたり、電話での問い合わせ内容を履歴に残したりしなければ成果管理をすることができません。データの収集、集計を自分たちでおこなわなければならないわけです。大規模な事業になればコールセンターのシステムで収集、集計が可能ですが、多くの場合は「社内のルール」として徹底しなければいけないでしょう。そして、こういったことが「新しくマーケティングを展開するときのハードル」になります。

 デジタルのツールで補うことができるのはマーケティング活動の一部です。あくまでマーケティングの一部を「デジタル化」したものがデジタルマーケティングです。足りない部分をいかに「アナログ=人」で補うか。これをルール化、通常業務化できるか否かがインターネットマーケティング、デジタルマーケティングの成功を左右しています。