ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

「自社にはチャンスがある」と思うこと。理由は探すor作る。【no.1818】

 「自社にはチャンスがある」と思うこと。チャンスの理由は探すor作る。(2020.3のコラムです)

 新型コロナウィルスをきっかけにした経済的な問題がいよいよ深刻化しています。

 BtoBのマーケティング活動です。お客様の往訪や来訪の禁止、展示会やイベントやセミナー講演の中止もしくは延期。BtoCビジネスにおいても飲食業や旅行業は大打撃の状態です。経済の先が見えない中で先行投資も難しいところでしょう。不況の時代に向けて、できる限りキャッシュを残しておきたい気持ちもあります。

 今回の問題は人間の感情や心理に入り込んでいます。アフターコロナがビフォーコロナの状態に戻ることはないでしょう。

*市場は「ゲームチェンジ」の流れになっていく

 経済が悪い、景気が悪い、というのが全般的な話ではあります。しかし、部分部分をみると必ずしもそうでもなさそうです。

 ひとり暮らしのサラリーマンが多い地域では、街の飲食店が繁盛しているようです。会社がリモート・テレワークを推奨しているからです。オフィス街の飲食店は閑古鳥が鳴いています。しかし、人が住んでいる地域の飲食店では実はそうでもないのでしょう。

 会合や懇親会など仕事関連の外食がなくなり、自宅で食事をする人が増えています。地域のスーパーマーケットは客数が増え、それなりに潤っているようです。

 また、オフィス街の飲食店においても、ディナーのお店は厳しい状態が続いています。しかし、Uber Eats(ウーバーイーツ)に対応したお店はランチ需要を確保できています。危ないのは「ウーバーイーツ?なにそれ?」といっている飲食店なのかもしれません。

 マスな情報だけを聞いていると、全体が同じように悪くなっていると感じます。しかし、下のカテゴリや個別のケースを読み取ると全員がヤバいわけではありません。市場のゲームチェンジに乗ることで好回転にのせることも可能ということです。

 本質的な問題は何か。それは不況自体ではなく、市場の変化に対応できない「自社自身」ではないでしょうか。

*自社にはチャンスがある、と思うこと。理由を探すこと、作ること

 まず大切なのは、市場環境の変化に対して「自社にはチャンスがある」と思うことです。最初は「思う」だけで大丈夫です。理由は後から探せばいいのです。やってはいけないのは「自社はもう終わりだ」と『思考停止』をしてしまうことです。

 同じ業種、同じ業界、同じ状況でも上手くやっている会社は必ずあります。上手くではなくても、最低限の被害でおさめている会社は必ずあります。なぜなら、業種・業界のビジネスの市場規模はいきなり「ゼロ」にはならないからです。

 まずは「この状況だからこそ、自社にはチャンスがある」と思うこと。そして自社の取り組みの中から、「チャンスの理由」を探すこと。自社の取り組みの中に「チャンスの理由」がなくても終わりではありません。ゲームチェンジに合わせた「新しい理由」をつくればいいだけです。

 オンライン商談の環境をつくることを決めた実店舗があります。ホームページを強化して何年も前から全国に情報発信している実店舗です。むしろ「なんで今までオンライン商談を検討しなかったのか!?」というくらいです。

 もう一度言いますが、市場規模はいきなり「ゼロ」にはなりません。「先に辞める」のはいつでも企業の方です。

【合わせて読みたい】
市場環境の変化。「ピンチをチャンス」に変える考え方【no.1669】
市場環境の変化にどう対応するか。(地域経営研究所さん)

カテゴリー: 0.ECMJコラムALL, 2.Eコマースを続ける

ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。